暁 〜小説投稿サイト〜
ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第九話  空の使徒
[6/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 −−−−−ェル。

「……気のせいじゃないか。キミは、誰? って、なーんて、今更誰って聞くのもおかしい話か。だって“オマエ”は、一緒に戦ってくれてたんだからさ。分からないわけない。ねえ? 聞こえてる? ……まだお喋りは得意じゃないか。少しずつ慣れていこう。そしたらもっと喋ろうね。世界で唯一の俺の同胞、機龍フィアちゃん。」
 機龍フィアに起こりつつある嬉しい変化に、ツムグは、愛おしそうに座席に横向きに寝て、甘えるように体を摺り寄せた。

『……? 椎堂ツムグ、一体何をやった? DNAコンピュータの波長に妙な値が出たぞ?』
「その内分かるよ。」
 DNAコンピュータの僅かな変化に困惑した顔をする技術者の一人の問いに、ツムグはそう答えた。
『…そうか。まあ別にこの程度なら問題はないが…。おかしな真似はするなよ?』
 短いツムグの返答に納得ができない様子ではあったが、最後に釘を刺して技術者は作業に戻った。
 ツムグは、やれやれと肩を竦め、暇だからもう寝てしまおうかと目を閉じようとした時、ふいに止まった。
「使徒ちゃんには、こっち(地球防衛軍)を狙ったことをたっぷり後悔するといい。まったく、神の使いの名前の癖にいい迷惑だ。」
 などと文句を垂れながら、ツムグは後頭部に両手を置いた。

 数分後、ヨーロッパの地球防衛軍基地に向けて落とされたサハクィエルの一部がGフォースの轟天号を筆頭とした空中戦艦と戦闘機の陣に撃ち落され、地上に落下する前に粉々にして燃え尽きさせるのに成功した報せが入る。
 対使徒のために改良された新しい対怪獣兵器の実戦投入はどうやら成功をおさめたようだ。




***




 一方そのころ、ネルフでは。
「あらまあ…、この短期間でATフィールドを攻略する兵器をもう完成させたなんて、さすが地球防衛軍と言ったところかしら。」
 MAGIを通じて空の使徒サハクィエルと地球防衛軍の戦いを見物していたリツコが頬に両手置いてほうっと息をつきながら感心していた。
「どんだけデタラメ集団なのよ? あの防衛軍って感じじゃん。」
「あんた怪我して入院してたんじゃなかたっけ?」
 リツコからやや離れたところで下品に机に脚を置いて椅子に座っているミサトに、リツコが言った。
「じょーだんじゃないわよ。病院なんて大っ嫌いなんだから。ご飯マズイし。」
「ご飯がマズイってあんたが言うことじゃない。そーいう問題ななくて…、もういいわ。もう一々ツッコまないわよ、用無しのあんたがここにいても。」
「やだ、リツコ、そんな言い方しなくってもいいじゃないの。」
「本当のことよ、馬鹿ね。」
「ひどーい! それでも友達!?」
「ちょっと、五月蠅い、黙ってて。」
 MAG
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ