第九話 空の使徒
[12/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は、その名の通り空へと還されたのだった。
轟天号の登場と、ゴジラが轟天号のミサイルで拘束が解けたのと、地上に落下する数秒前というぐうらい迫っていたサハクィエルに向かってとんでもない弾丸みたいなエネルギーが飛んできてそれでサハクィエルの落下速度が少しだけ遅くなり、その隙に力を貯めたゴジラが熱線でサハクィエルの中心を貫いてサハクィエルが殲滅されたという、怒涛の流れに、数隻の潜水艦の乗り組む員達はまず思考が停止していた。
『国籍不明の艦に告ぐ! 大人しく投降せよ!』
彼らの思考が動くきっかけとなったのは、轟天号からの投降を呼びかける音声だった。
作戦の失敗とサハクィエルの落下による自分達の死が回避されてしまったため、彼らが取った行動は、潜水艦もろとも自爆することだった。
しかし自爆スイッチを押しても引いても、うんともすんともいわず、彼らは混乱する。
なんとか理性を保てた者が、逃亡を指示した時、ゴジラの影が彼らが乗る数隻の潜水艦を覆った。
トリモチみたいな対怪獣用兵器で邪魔されたことにゴジラが怒り、熱線を吐こうとした。
そこに轟天号のレーザー砲が飛び、肩を攻撃されたゴジラは、轟天号を睨みつけ、今日一番の雄叫びを上げた。
今がチャンスだと潜水艦が逃げようとしたが、今度は動力が止まって潜水することすらできなくなった。
次から次に逃げ道を奪われる状況に得体のしれない恐怖に駆られた彼らは先ほどより混乱した。
すると、通信機が勝手に作動し、ノイズに交じって若い男の声が、すべての潜水艦に響いた。
『……逃がさないよ…。もうすぐ、そっち行くからね…。』
妙に落ち着いた(マイペース)、けれどノイズが混じってて、メリーさんみたいな恐怖しかなかったと後々語られることになるその声に、老人達の秘密結社に忠誠を誓っていた彼らは、初めて忠誠を誓う相手を心の底から恨んだ。
混乱と恐怖で、自力で死ぬという方法すら思いつかないほどに。
一方、潜水艦の近くでは、ゴジラと轟天号の戦いが勃発していた。
ゴジラは、小さな小島から海へ進み出た。ちなみに潜水艦がある方向は逆反対だ。轟天号が反対側を向くよう、うまく誘導したからだ。ゴジラは南極で自分を氷漬けにした相手(※厳密にはゴジラを封印したのは轟天号の旧型)を前にして35年前の闘志を刺激されずにいられなかった。
ガキエルとの三つ巴(?)の戦いの時、使徒より轟天号を撃墜したくて海中から熱線を撃ちまくったぐらいだ。ある意味ゴジラは轟天号に執着しているようだ。もっともあの時は、ゴードンがガキエルを振り切るために海底火山で炙ってダメージを与え、耐えられなくなったガキエルが轟天号から離れたため、使徒を殺すのが本来の目的だったことを思いだしたゴジラが仕
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ