第九話 空の使徒
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い!」
「なら轟天号をロケットエンジンで宇宙に飛ばすのは!?」
「だめだ、時間がかかり過ぎる! 地球防衛軍の技術開発部が総力をあげても数十時間は必要だ!」
「くそ! 宇宙空間にいる化け物退治など前代未聞だぞ! ゴジラといえど、あんな場所にいる使徒をどうやって仕留め…っ…、ちょっと待ってください、あれだけ巨大な使徒のことをゴジラはもう気付いている…はず…ですよな?」
ふと我に返った上官の一人が、巨大使徒の存在についてゴジラが気付いている可能性について言った。
今まで80メートルくらいか、あるいはそれより少し大きいぐらいの色んな形をしていた使徒であるが、宇宙空間に出現した使徒はとにかく巨大である。今まで出てきた使徒をほぼ漏らさず(イスラフェルの時のみエヴァ四号機を破壊しにアメリカに上陸したが)見つけて襲ってきたゴジラが宇宙空間にいるとはいえ、巨大使徒を発見できていないというのはおかしい。
「そーいえば、ゴジラの野郎の熱線は宇宙まで飛距離はあったな…。」
ゴードンがそう呟いた。
ちなみにこの宇宙まで届くというゴジラの熱線は、セカンドインパクト前のゴジラの熱線である。
つまりセカンドインパクト後でやたらパワーアップしている今のゴジラならば…。
「馬鹿みてぇにでかいあの使徒も簡単に燃えカスにできそうだ。」
ゴードンの言葉に、混乱して大騒ぎしていた議会場内の者達が静まった。
使徒を仕留めることに躍起になっていたが、今考えてみれば最初の内はゴジラが使徒を仕留めてからゴジラと戦うという流れであった。急な使徒よりエヴァ破壊を優先したことや使徒がいた場所が悪かったことや、ミュータント兵士が白兵戦で仕留めたのを抜けばほとんどの使徒はゴジラに殲滅されている。
騒然となっていた場が、それでなんとか落ち着き始めていた時。
彼らの予想を裏切る最悪の事態が起こった。
「緊急事態発生の信号あり!」
波川の隣にいた秘書が耳にかけたヘッドフォンを手で押さえて波川に知らせた。
「地球防衛軍の天体観測施設からです! 軌道衛星上にいる使徒に動きがありました!」
「ライブ映像を!」
「了解!」
巨大スクリーンの映像が衛星からのライブ映像に切り替わった。
そこに映されたのは、横長?縦長?な体の両端をジリジリと引きちぎるように切り離していく奇妙な動きをする巨大使徒だった。体をちぎっていく様は、分裂していく単細胞生物のように見えなくもない。
「なんだ、何をする気だ?」
「……っ、波川!」
動きを出した使徒の様子を見守っていた議会場の人間達の中でゴードンが突然立ち上がり叫んだ。
「奴の…使徒の現在位置はどこだ!?」
「どこにいるのか分かる?」
波川は秘書に映像の情報を教
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