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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第八話  使徒も怯えるリリン(人間)!?
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こともできない悲しき無力と、力を持たない優しき者達の傷を自分のことのように感じ取り続けた尾崎は、強すぎる力への迷いを捨てる決意をした。
 迷いを捨てたことで尾崎の見る世界が変わった時、彼はかけがえのない仲間との絆と、風間という友と、初めて愛した女性である音無を得た。
 だから、尾崎は初号機に反発したのだ。残念ながら幼い精神を持つ初号機には、尾崎のその心中は伝わらなかったが…。
「もしかして…、おまえが死にかけたのは、その初号機のせいだったりするか?」
「うっ…、う〜ん、当たらずも遠からずかな?」
 あの時、魂を取り込まれかけたことについては、尾崎はほとんど覚えていない。ただツムグの助けがなかったら今こうして三人で一緒にいなかったというのは漠然と覚えている。
「…ネルフ行った時にぶっ壊してくればよかったか。」
「なんでそうなるんだ!?」
「前から思ったけど、風間少尉って、尾崎君のことになると過保護になるよね?」
「好き好んでやってんじゃねぇよ!」
「お、怒らなくてもいいだろ? 俺がなんか悪いことしたか?」
「あー! ったく、おまえは、面倒な奴だよ!」
「えー?」
 放っておいたらほうほい自ら死にに行くような真似をする、面倒見てないと危ない無自覚な尾崎に、風間は怒鳴った。
「もう、二人ともやめて。それにしても、何のために使徒を食べたのかしら? 使徒を食べるメリットっていったい…。使徒を生け捕りにして構造を調べられればいいんだけど、そうはいかないわよね。たぶん次の使徒はまた全然違う姿だろうし。虫みたいな使徒は、9番目の使徒だから…、残りは、8体。…ねえ、尾崎君、私、もーれつに嫌な予感がするの。」
「俺もそう思ってた。」
「いきなり現れるうえに、ここまで形が違う奴ばかりだしな……。だが今まで現れたのは、エヴァンゲリオンと同じぐらいか、少々でかいぐらいの奴らばかりだった。ネルフがサードインパクトとの関連性を主張したぐらいだから、俺達の想像を超えるような使徒が現れても不思議じゃないぜ。」
「あまり想像したくないな…。」
「同感だわ。」
「ああ、まったくだ。」
 次に来る使徒について嫌な予感がしている三人は、揃ってため息を吐いた。


 そして三人の嫌な予感は的中する。

 地球の衛星軌道上に、これまで確認された使徒ととは比較にならない巨大な使徒が出現した。
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