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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第七話  椎堂ツムグの決意 その1(※一部書き換え)
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ランチのサンドイッチセットを作っていた時、レイから急に言われたのだ。
 基地に庭があるから、お昼の仕事が終わったらそこでシンジが作ったサンドイッチが食べたいと。
 そして肉類は食べられないから肉は無しでと。(あとで理由を聞いたら血の味がするからだそうだ)
 いきなりのことに固まったシンジの返事を待たず、違う仕事に行ってしまったレイに理由を聞くことができず、シンジは、混乱しながらリクエストされた肉なしの野菜と果物のサンドイッチを作り、お弁当を詰めるバスケットにお茶を入れた水筒も用意した。シートと日よけ傘は、レイが用意し(どこから持ってきたんだ?)、そして現在に至る。
 シンジは、緊張のあまりサンドイッチが喉を通らず途方に暮れていた。
 しかしこのままではいけないと、せめて理由だけでもと精いっぱい頑張った。
「あ…、あのさ…。」
「なに?」
 レイは、相変わらず淡々としているが、少し前のように人形のようなものではなく、呑気さを感じさせる。
「な…なんで、僕のこと……、じゃなくて…、えっと……お昼…。」
 頑張るけど中々言葉にならない。
「これ、美味しい。」
「えっ?」
「だって、碇君、料理が上手だって聞いたから…。それに今日のサンドイッチセット美味しそうだったから。」
「えっ? えっ? つまり、僕の作ったサンドイッチが食べたかったから?」
 言われたことを理解できず知らず知らず間抜けな顔になってしまったシンジが聞くと、レイは、こくりと頷いた。
 ここの食堂は、一週間の交代で食堂の職員のまかないを作るのが義務付けられている。義務化された理由は、プロの調理師がなんらかの理由で仕事に来れなかったり、もしも非常時でサバイバル状態に陥った時に腹を壊さず飢えをしのぐための術として簡単ではあるが適切な調理ができるように訓練するためである。ゴジラに始まり、怪獣との死闘を繰り広げてきた地球防衛軍と被災地で食事情で苦労した一般人達の体験から決められたことであった。
 新人でまだ学生の身であるうえに、特殊な理由で基地に身を置くシンジも漏れずその義務を負わされる。
 自炊経験が幸いし、初めて他人のために作ったシンジのまかない料理は好評で、シンジは他人のために料理を作る楽しさを覚えて食堂で働くことに幸せを感じ、初めはタダで基地においてもらうことに負い目を感じて頼み込んだことだったが今はここ(M機関の食堂)に来て本当に良かったと思っている。おかげでシンジの調理の腕は食堂で働くプロの調理師に匹敵するほどまでに上達された。
 なのだが、まさか、同い年の、それもとっても綺麗で可愛い女の子に料理をリクエストされて、更に一緒に食べようと誘われるなんてシンジは、夢にも思わなかった。
 だが理由を聞いてみれば、実はシンジの料
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