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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第六話  浅間山を守れ!
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機龍フィアの肩越しにゴジラが吐いた“通常”熱線をファイヤーミラーで受け止めた途端、爆発炎上して墜落した。
 セカンドインパクトを乗り越えてパワーアップしたゴジラの熱線のデータをもとに改造されていたのだが、予想はいつだって裏切られるものである。特にゴジラに関しては特にである。
「あ、これ、ダメなやつだ。」
 ゴジラとぶつかり稽古みたいに押し合いへし合いしていた機龍フィアに乗るツムグは、ゴジラが隙をついて吐いた通常熱線で量産型のスーパーX2が撃墜されたのを見て、そう言った。
「ゴジラさん、スーパーX2は、高いんだから勘弁してよ〜。」
 なぜならファイヤーミラーには、ダイヤモンドが使われているからだ。(自然界のダイヤモンドより固い合成ダイヤモンドだが)
 しかしだからといって手加減してくれるゴジラじゃない。南極に封印される前も合わせれば、もう目も当てられない損害を出しまくっているのだ、今更である。
「機龍フィアは、もっと高いけどね。」
 開発費を比較されば機龍フィアの方が高い。だがエヴァンゲリオンの開発費の半分にも満たない。安くて高性能が技術大国日本の神髄である。
 ツムグは、浅間山からゴジラを遠ざけるためにゴジラに迫るが、ゴジラは、絶妙な距離を保ちながら、まるでこの状況を楽しんでいるように今までと違って積極的に攻撃してこない。
 そして隙をついて熱線を吐き、機龍フィアに当たらないよう確実にスーパーX2を撃墜していく。
『何をやっているんだ、椎堂ツムグ! もたもたするな!』
「分かってるよ。でもゴジラさんが面白がってて…。ねえ、まだ使徒は孵化しない?」
『まだだ! 羽化する前兆もない。いいか、椎堂ツムグ! これ以上スーパーX2を犠牲にするな!』
「分かってるってば、もう…、ゴジラさん、勘弁してよ…。今まで散々痛めつけちゃったのは悪かったと思ってるんだから…。」
 椎堂ツムグは、珍しく困ってしまっていた。
「…もしかして、使徒はこれを狙ってわざと羽化しないでいる? うわっ…、どうしよ。機龍フィアじゃ、マグマの潜航はさすがに…、やろうと思えばできるけど…。かといってメーサー砲で火山を…、ってできるかぁ! 波川ちゃんに怒られちゃうじゃん!」
 ツムグは、つい頭に浮かんだ可能性にヘルメットで覆われた頭を抱えた。
 頭に、そして体全体の神経を駆け回る”痛み”のような感覚に汗が伝う。
 機龍フィアの中でツムグが困っているのを知ってか知らずか、ゴジラはグルル…っと喉を鳴らし機嫌が良さそうに尻尾を振った。




「艦長、浅間山の陣がかなり追い込まれているようです!」
「スーパーX2が、マーク4まで四機が撃墜されました。」
「今のゴジラの熱線は、ファイヤーミラーで防ぎきれなかったか!」
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