第六話 浅間山を守れ!
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予測済みはずだから、何か保険はかけているはず。どうなるか見ものだわ。」
リツコは、パソコンの画面を眺めながらコーヒーのカップを片手に持ち、楽しそうに笑った。
ネルフがほとんど機能しなくなって時間が余りまくっているリツコは、ゴジラと地球防衛軍の様子を観察するという楽しみを見つけて結構充実していた。
***
浅間山に地球防衛軍の陣営が張られるまで実に早かった。伊達に地球防衛軍という大層な名を名乗る組織だけのことはある。むしろこれぐらいできなければゴジラを封印する前やセカンドインパクトが起こるまで人類の存亡をかけて戦ってはいけなかった。
しらさぎにぶら下げられているのではなく、地上で待機状態の機龍フィアの頭の上で、椎堂ツムグは、専用のパイロットスーツを身につけた状態で寝転がり、退屈そうに欠伸をしていた。
100メートルのゴジラと同等の体格を持つ機龍フィアの上からは地上で忙しなく働いている地球防衛軍の面々の姿を眺めることができる。
今回の作戦が作戦なので経験が少ない者達はもちろん、ベテランですら焦りの色を浮かべている。
敵(使徒)を倒すために、敵から守る。
しかも今回の使徒は、マグマの深部で蛹の状態で羽化を待っている状態だ。
羽化した瞬間、他の使徒のように(ガキエルは除外)第三新東京を目指すはずなので、そこをゴジラか機龍フィアに殲滅させる。
それからゴジラと応戦するというのが今回の作戦だ。
ツムグは、腰のあたりをボリボリとかいて、横になって寝転がっている。その姿は奇妙なパイロットスーツを身につけてなければ、ただのおっさんだ。ツムグの外見は若いのだが、中身は60歳を超えてるので年相応になるのも仕方ないのかもしれない。
そうしてツムグが退屈していると、ふいにツムグは、がばりと起き上がり、東京湾の方角を見た。
「ほんと……、ゴジラさんの邪魔ばっかりしてごめんね。ゴジラさんにしてみれば、日本中の火山が噴火してたくさんの被害が出て、日本って国の機能が止まれば万々歳だろうけど、俺としては日本を壊すわけにはいかないからさぁ。」
ツムグは、自分の感知できる範囲に入ったゴジラに向かってそう呟いた。
そしてしばらくしてく、ゴジラが現れたことを示す警報音が浅間山の周りにしかれた陣営に響き渡り、準備のために来ていた非戦闘部隊が大急ぎで現場から離れていった。
東京湾から上陸し、第三新東京を無視して浅間山へ真っ直ぐ突き進むゴジラが、浅間山に陣を構えている地球防衛軍を挑発するように雄叫びをあげた。
浅間山へゆっくりと向かって来るゴジラの前に、機龍フィアが立ちはだかった。
「頼むから早く羽化してよ…、使徒ちゃん…。」
機龍フィアの操縦席でツ
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