第六話 浅間山を守れ!
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ォンを引きづり出すのに成功したことを知ったツムグは、ヘルメットの上から額を押さえ、ケラケラと笑った。
ツムグが元に戻ってくれたことに、基地の司令部では、全員がぐったりしてでかいため息を吐いていた。
特に波川は、ツムグを殺すのに一番躊躇していただけに一番ぐったりしていた。
やがてサンダルフォンは、温度の変化と蛹から出てマグマから出て変態したことに適応し、クネクネするのをやめた。
変化が終わったからか、体の皮膚は硬質化し、昆虫のような鎧めいたものになっている。こう見るとまるで太古の海に生息していた原始生物の化石にそっくりだ。
サンダルフォンが体が安定して一息ついていると、浅間山の付近、つまり自分の下の方で自分を見ている黒い巨体と、赤と銀の鉄の塊に気付いて、宙に浮いたまま固まった。飛行状態を維持するのにヒレをヒラヒラと上下させているが。
使徒の反応は、まさに、あっ、ヤベ…っという感じだ。
ヒラヒラとヒレを上下させていたサンダルフォンは、少しずつ後退していった。地面に足がついていたなら後退りのそれだ。
カレイやヒラメみたいに目が片方に偏った位置といい顔の形がどうなってるのかさっぱりなグロめの形状をしてるのだが、漫画表現なら全身からダラダラ汗をかいているのが見ていて分かるのが不思議だ。
しかしサンダルフォンの背後には、サンダルフォンを超える巨大な戦艦、轟天号が待ち構えていた。それにまったく気づいてない様子でジリジリと轟天号のドリルに向かって行っている。
「……艦長、このまま撃ち落しますか?」
「フン…、こっちの胆を冷やさせてくれた礼だ。たっぷりと後悔させてやる。やれ!」
「メーサー発射!」
ゴードンから許可を取った尾崎は、メーサーの発射スイッチを押し、轟天号のドリルの先端からついさっきサンダルフォンを蛹から無理やり引っ張り出したメーサー砲を発射した。
メーサー砲は、無防備なサンダルフォンの背中に命中し、サンダルフォンは、悲痛な甲高い鳴き声をあげながら、宙に浮いたままカチカチに凍った。
体の芯まで凍り付いたサンダルフォンは、そのまま地面に落下していったが、落下する直前に、放射熱線と、ミサイルやレーザーなどの射撃武器が飛んできてサンダルフォンの体を木端微塵に粉砕して焼き尽くした。
サンダルフォンを攻撃したのは、ゴジラと機龍フィアだった。どう見ても、たった今、熱線を吐きましたよというのを示す開いた口と、小さな煙を立ち昇らせている突きだした砲門と、可変した機体の一部から出たレーザーの砲門が見えてる。
「ツムグ…。」
尾崎は困ったように呟いた。
数秒してゴードンが艦長の席で大笑いし始めた。
「こりゃ傑作だ! こんな共同作業、地球防衛軍ができてから一度だってな
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