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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第六話  浅間山を守れ!
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飛び出てきたのだ。



 時は、少し遡り。地中を掘り進む轟天号は、予定の地点で止まった。
「地熱で機体が熱されていますが、今のところ異常はありません!」
「弐号機の輸送あとで対熱性と冷却装置を改良したからな。」
 浅間山の活動で熱された地下の地熱は凄まじいが、改良されたこともありマグマに直接ダイブするよりはマシだ。
「使徒の位置はどうだ?」
「観測された深度1780メートル地点からほとんど変わっていません。」
「よし。尾崎! 蛹の中で寝こけてるお寝坊さんを冷やして、たたき起こしてやりな!」
「了解! メーサー発射!」
 轟天号のドリルの先端から、極太のメーサー砲が発射された。
 メーサー砲は、地熱で熱されている地中の中で一切威力を殺されことなく突き進み、やがて浅間山のマグマの中に到達して、目標であった使徒の蛹に着弾した。
 その瞬間、蛹の周りのマグマが急速に温度を失い、マグマの中にちょっとの間であるが氷が発生するという現象が起こった。
 氷がマグマの熱で溶け、固まったマグマも溶けた後、蛹に大きな変化起こり、そして蛹の中から長い胴体をくねらせる使徒が現れ、一目散に浅間山の火口へ向かって上昇して行った。
 火口から飛び出した使徒は、平たくて細長い胴体から平たい大きなヒレを広げ、空へ舞いあがった。
「よし! 全速力で後退し、地上へ戻れ!」
「ラジャー!」
 風間が操縦桿を思いっきり引いて、轟天号をもと来た道から地上へ飛び立たせた。
 中空へ舞い上がった轟天号がまず目にしたのは、浅間山の上のあたりの宙で苦しそうに悶えながら飛行する平たいカレイやヒラメが少し胴長で、細長い腕のようなものがある、エイのような大きなヒレを広げた姿へ変異した使徒サンダルフォンだった。



 いきなり轟天号の最大の兵器であるメーサー砲で冷やされたため使徒サンダルフォンが蛹から無理やり出てこなければならなくなり、灼熱の中に適応していたサンダルフォンは体が慣れるまで浅間山の上でヒラヒラと舞いながらクネクネと身をよじっていた。
 機龍フィアの顔がそちらに向けられて、中にいるツムグも同じ体勢でポカンッとサンダルフォンを眺めていた。
 ゴジラもゴジラで飛び出してきたサンダルフォンを機龍フィア(に乗ってるツムグ)と一緒にジッと見ていた。
 その間に、怪しくなっていたツムグの目とその心が急速に安定して、ゴジラのそれから遠ざかっていった。接続しているDNAコンピュータもエラーを知らせるのをやめた。
「あ…、保険ってそういうことだったのか。さすがゴードン大佐。ダメだな〜、俺ってば。アハハハ、60過ぎてるってのに、何やってたんだろ?」
 ゴードンが轟天号を使って浅間山の中でだんまりを決め込んでいたサンダルフ
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