第六話 浅間山を守れ!
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使徒というのは形もヘントコだが、怪獣と違って何の前触れもなく出てくるから準備が大変だと、地球防衛軍の誰かが疲れたように言った。
「資料映像をお見せします。」
地球防衛軍の会議室には、基地の司令部他前線で部下達を率いて戦う階級の高い軍人達も集まる。
その中には、ゴードンもいた。ちょうど独房での謹慎が終わり、今回の会議に参加しているわけだ。
恐らく現場側で、もっとも強く、もっとも頼りにされている男。
損害を考えず成果を出すため上層部に疎んじられていても、それ以上に頼りにもされているのは事実だ。彼にはそれだけの力と実績があり、なおかつ彼に信頼を寄せる部下達がダントツで多い。さらに一番下の兵士からの叩き上げであることもあり、キャリアでのし上がった同じ階級の人間達からは目の敵にされている。
ゴードンが自分に向けられる眼を無視して堂々とした態度で椅子に座っていると、やがてモニターに映像が映された。
それは、火山調査の機関から提供された映像で、そこに映っていたのは。
膜で覆われた使徒と思われる巨大な生物だった。
透き通って見えるその姿は、かなり成体に近いもので、これは卵というより蛹といった方が合っているかもしれない。
映像を見て会議場がざわざわと騒がしくなった。
ゴードンは、映像を睨みつけ、どっしりと椅子に座りなおした。
「これは、浅間山のマグマの内部の映像です。浅間山で火山の観測を行っていた研究所からの映像です。ご覧のとおり、これは、生物……、いえ、使徒です。」
「我々地球防衛軍の研究所の解析でも、パターン青と表示されました。使徒で間違いありません。」
白衣を着た研究所の責任者が資料を片手にそう説明した。
「使徒の幼体ということですか?」
「そういうことになります。いつからこの使徒が浅間山のマグマの中に潜伏していたのかは分かりませんが、まだ孵化すらしていません。」
「問題なのは、この使徒が見つかった深度が1780メートルなのです。この映像を撮影のためにマグマ用の潜水機器が深度の限界を超えて失われる損害が出ました。海とは違います。灼熱のマグマなのです。地球が生きていることの証明というべきこの赤くドロドロに溶けたマグマ中に、この使徒が! 潜んでいるのです!」
白衣を着た研究所の責任者の男が大げさな身振り手振りで説明しながら机を拳で叩いた。
「ゴジラは、まだこの使徒の存在に気付いていないと思われますが…、時間の問題でしょうな。もし、仮にゴジラが浅間山に向かい、この使徒を殺そうとした場合、どうなるか、みなさん! 想像できるでしょうか!」
大げさな身振り手振りで顔を焦りと恐怖による混乱から興奮し、顔を真っ赤にした研究所の責任者が司令達や、現場の責任者の軍人達に問
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