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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第五話  ゴジラはどこへ行った?
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りると、別の青年と女性が駆けつけてきた。
「シンジ君!」
「風間少尉!」
 風間がレイとシンジを降ろす。レイは、座り込み、シンジは尻餅をついて荒い呼吸を繰り返していた。
「ムチャしやがって…! 分かってるのか!」
「ひう…。」
「風間、あまり怒鳴るな。シンジ君、大丈夫かい? そっちの子は…。」
 汗を拭う風間に怒鳴られ身をすくめるシンジの肩を優しく掴みながら尾崎がシンジの身を心配し、もう一人の少女、レイの方を見た。
「あなたは、確かファーストチルドレンの…、綾波レイ。どうしてあんなことを?」
「私には…、もう絆がない。だから消えなくちゃいけないと思った。」
 音無の怒りが含まれた口調に臆することなく、レイは、単調な口調で答えた。
「きずながない?」
「私にとってエヴァに乗ることは、みんなとの絆だった。でも、もう、エヴァに乗れないなら、私がこの世界にいる理由なんてない。だから死のうと思った。けれど…、彼が、私を止めた。」
 レイは、シンジを見た。
 その目は、非難する感情はなく、むしろ不思議な物を見るような目をしてた。
「いくら私が離してって言っても離さなかった。二人とも落ちて死ぬところだったのにどうして?」
「分からない…、咄嗟だったから…。」
「咄嗟? それだけで死にそうになったの?」
「……えっと…。」
「…コラっ。」
 理由を聞かれてうまく言葉が出ないシンジに、レイが更に疑問を投げかける。
 見かねた風間がレイの頭を軽く叩いた。
 尾崎と音無は、びっくりし、レイも驚いて軽く目を見開いて頭を摩った。
「こいつ(シンジ)の振り絞った勇気を蔑ろにする気か? こいつがおまえが落ちないように踏ん張ってなかったら、俺がお前達を助けられなかったんだぞ?」
「私は、助けてもらいたかったわけじゃない。私はここにいる理由がないのに…、消えなくちゃいけないのに…。私はあなた達と何の関係もないのに、どうして?」
「確かに俺はおまえのことなんて何一つ知らないな。けどな、死なれたら目覚めが悪いだよ。例え他人でもな。」
「そうだよ。君は自分が死んでも誰も気にしないって思ってるだろうけど、世の中には例えどんな悪人でも放っておけない人がいるんだ。」
「この尾崎は、その典型だ。」
「とにかく、君がこの世からいなくなってもいいなんて思ってても、君がいなくなった時、何も思わないでいられる人はいないってことさ。少なくとも俺はイヤだよ。だから、もう簡単に死のうとしないで。」
「………ねえ。あなたも、私がいなくなったら、イヤ?」
 レイは、尾崎の言葉に少し俯いてから、シンジを見て聞いた。
 シンジは、少し考えて。頷いた。
「そう……。そうなの。でも、そしたら私はどうしたら
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