第五話 ゴジラはどこへ行った?
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説明したようにエヴァンゲリオンが使徒と同じなら…、ネルフは、サードインパクトを防ぐんじゃなく、むしろサードインパクトを起こそうとしているんじゃないかと思うんだ。」
「そのサードインパクトが、じんるいほかん…とかいう計画ってことか? セカンドインパクトにしろ、ネルフにしろ、エヴァンゲリオンも全部、サードインパクトという滅亡をやるために仕組まれてたってことか?」
「俺がシンジ君の心の中で知ったことを、総合すると、そういうことになると思う…。」
「世界を滅ぼすんなら、もっと他に方法があるだろ? なんでそんな回りくどいことをするんだ? それも知ってんだろ? 尾崎。」
「……人類を…、進化させるため、らしい…。赤い液体に変えて1つにして、そこから進化した人類が生まれるように……。」
「セカンドインパクトで死んだ20億人は無視か!?」
「誰かが…、いや、複数人なんだ。老人達と言っていた。どこの奴らがそんなことをするために15年前の大災害を起こして、地球上のすべて生命を滅ぼそうとしているのか、分からないんだ。あいつは、俺に言ったんだ。」
尾崎は、俯いて少し間を置いた。
「みんな俺と同じ“特別”になるって…。俺は、そんなこと望んでいない! 例え、この世界でたった一人だとして、みんなを殺すなんて許せない!」
「尾崎君…。」
尾崎が激しく首を横に振って怒りで喚く姿に、音無が心配して言った。
「おまえらしいな…。」
風間は肩をすくめた。
「俺だってそんなことはご免だぜ。何が悲しくてドロドロの液体にならなきゃならないんだ。…それで? どうするんだ?」
「風間?」
「どうやってそのふざけた計画を止める気なんだ? まさか何も考えてないとか言うんじゃないだろうな?」
「風間、信じてくれるのか?」
「おまえがこういうことで嘘を吐かないってことぐらい、嫌ってほど知ってるぜ。信じるも信じないもクソもあるか。」
風間はそう言い、フンッと鼻を鳴らしてそっぷを向いた。
「ありがとう…! 風間。」
尾崎は、泣き笑いしそうな顔で風間にお礼を言った。
「別におまえのためじゃ……。んっ?」
「どうした風間?」
風間がふと宙を見上げて訝しんだことに尾崎は疑問をぶつけた。
風間は、答えず、少しの間そのままの状態だったが、突然二人に背を向けて走り出した。
二人の声を無視して全速力で走り建物の隙間から出た風間は、1つ隣にある建物の上を見上げた。
「くそっ! なにやってやがるんだ!」
風間の目に映ったのは、建物の屋上から落下しそうになっている青い髪の少女の手を掴んで、今にも自分ごと落ちそうになっているシンジの姿だった。
風間は、器用に建造物の凹凸を足場にして飛び、少女と少年のもとへ急いだ
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