第四話 海の逃亡戦!
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ないというのを理解していたので素直に従った。
そして轟天号は、潜水モードに移行し、エンジン全開で先端のドリル部分から海へ突っ込んだ。
「えっ? ちょ、ちょっと! 何する気よ! あたしまだ艦に戻ってな……、ああああああああああああああ!」
弐号機に乗るアスカは、轟天号にワイヤーで繋がってるためそのまま海に引きづり込まれた。
急にスピードが上がったため、使徒が轟天号のすぐ後ろの位置になった。
弐号機は、ワイヤーで轟天号に引っ張られるままで、何もできない。
シンクロ率によるフィードバックで水圧と轟天号のスピードで無理やり引っ張られる力に耐えるアスカは、歯を食いしばり目を固く閉じて耐えていたが、ややあってうっすらと目を開けた。
「ヒッ!」
彼女が目にしたのは、鋭い牙が並んだ大きな口を持つ魚型の使徒と、使徒のすぐ後ろの方で追跡してくる、暗い海の中でもギラギラと目を光らせてこちらを睨みつけているゴジラの目だった。シンジのように狂乱して正気を失っていたならまだよかったかもしれない。しかしなまじ軍事訓練を受けているアスカは、肉体的にも精神的にもシンジよりも丈夫だったため嫌でも現実を突きつけられ現実逃避すら叶わない。
アスカは、この時になってやっと弐号機で勝手に出撃したことを後悔した。
轟天号が海中を潜航し、海底付近まで潜っていく間に使徒ガキエルは、轟天号に追いつき、弐号機など眼中にないと言わんばかりに、海底すれすれで轟天号の下に潜り込むと、轟天号の腹のあたりの外装の一部にその大きな口を開けて噛みついた。使徒の上には、丁度弐号機がある。
「使徒が轟天号の下部に噛みついてきました! 使徒は外装に噛みついたままです! 泳いでいません! どうやらコバンザメみたいに張り付いているようです!」
「自分もろともこの轟天号と心中するつもりか!? 艦長! このままでは、使徒もろともゴジラに撃墜されてしまいます! どうするおつもりですか!?」
「海底火山がこの海域にあったはずだ、そこまでお連れしな。」
「えっ?」
それを聞いた船員達全員がいや〜な予感がした。特に副艦長などはゴードンと轟天号で怪獣と戦った経験の持ち主であるため、ある怪獣との戦いの記憶が蘇って真っ青になりダラダラ汗をかき始めた。
「か、艦長…、それは…、それだけは…! 船員達はまだ怪獣との戦いの経験のない者達ばかりなのですよ! それに使徒にその戦法が通じるか…。え、エヴァンゲリオン弐号機の方もマズいのでは?」
「うるせぇ。今回は、戦って勝つんじゃない。逃げ切るのが目的だ。波川の奴も“傷一つ付けずに”とは言ってねぇし、炭になる前に終わるさ。」
「ああ……、あの子もこんなことをしなければ酷い目に合わずにすんだのに。」
副艦長
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