第四話 海の逃亡戦!
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俺達を無視するほどゴジラを怒らせることをやったのは、誰だ?」
ゴードンは、そう独り言を呟いた。
そして彼は、静かに、静かに独房の中で時が来るのを待つ。
***
風間は、普段の不機嫌そうな顔を余計に不機嫌にしてぶす〜っとしていた。
「なあ、風間。いい加減、機嫌治してくれないか?」
「うるさい、黙れ。」
あれから尾崎が退院してからというもの、風間はこんな調子だ。
轟天号がエヴァ弐号機を輸送し終えてから、間もなく退院した尾崎が帰還したばかりの風間に顔を合わせにきたのだが、風間は何も言わず寮に帰ってしまった。
それから顔を合わせるたびに機嫌が悪い〜っというオーラ全開で、なのに不機嫌な理由を喋ろうとしないため尾崎も他の仲間も困っていた。
悪く言えばお節介な尾崎は、風間が機嫌が悪い理由を聞こうと早足で歩く彼を追いかけてる。
「せめて理由を教えてくれよ。」
「言わない。」
「風間…。」
このやり取りはもう何度もやっている。しかし頑なに風間は理由を話そうとしない。
だが風間が機嫌が悪くなったタイミングが尾崎が退院して、帰還した風間に顔を合わせに来た時だったことから尾崎絡みのことで機嫌が悪くなっているのは間違いないのだが…。
「あいつには、少しばかり素直さが身に付くよう、尾崎の爪の垢煎じて飲ませてぇな。」
っと、M機関のミュータント部隊の訓練と指揮をする士官である熊坂は不器用で素直じゃない風間についてこう独り言を言っていたとか。
食事の時間を告げるアナウンスと音楽が流れたので、交代でM機関の食堂に行く時もぶす〜っとしてる風間を追いかける尾崎の姿があった。
尾崎は入院し、風間の方は尾崎の代わりとして仕事をするためにM機関の本部から離れていたため、二人とも食堂に来たのは久しぶりだった。
そこで二人は思わぬ人物と出会う。
「シンジ君じゃないか!」
給食着を身につけて食堂の調理場で働く大人達に交じって働いているシンジの姿を見つけて、尾崎は調理場の方に身を乗り出した。
「どうしてここに?」
「あ、尾崎さん…。あの…、その、えっと……。」
シンジは手を止めてモジモジと手を動かして俯く。
「尾崎君、それは私が説明するよ。」
シンジに変わって説明をすると出てきたのは、食堂で一番長く働いているおばちゃんだ。尾崎達がM機関に来た時からずっとお世話になっている一番の顔見知りである。親がいない仲間の中には、彼女を母親や祖母のように慕っている者もいるぐらいだ。
「この子はね、タダでここ(地球防衛軍)に保護されてるのが悪い気がするから、何でもいいから働かせてくれないかってお医者さんを通じて頼んだよ。それで、今人手が足りてないこ
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