第四話 海の逃亡戦!
[12/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
マグマに炙られて黒くなった弐号機をワイヤーを巻いて引っ張り上げる作業が急ピッチで行われた。アスカは、気絶してたが使徒の体の上に弐号機があったおかげで丁度いい具合に熱を遮断したため弐号機は表面が焦げただけで済み、乗っていたアスカも熱中症を起こしただけで命に別条はなかった。ほとんど奇跡である。
ゴードンとは反対に、頭を抱えている副艦長は、轟天号の損傷やらエヴァンゲリオン弐号機の報告を聞いて。
「あああああ…、またあの時みたいに波川司令にどでかい雷を落とされる…。」
っと嘆いていたという。
そして轟天号は、飛行モードに移行し、無事に第三新東京に到着するのだった。
焦げた弐号機をネルフに渡し、意識がまだ戻らないアスカは病院に、加持はネルフに降ろされた。
基地に帰った轟天号は、すぐさまドッグで修理され、乗っていた船員達の中に出た負傷者は医療機関に行き、ゴードンと副艦長は、司令部へ呼び出された。
ゴードンは堂々とした態度を崩さないが、副艦長は汗をダラダラかいて上層部から下されであろう処罰に暗くなっていた。
しかし上層部から言い渡されたのは、緊張でガチガチになってた副艦長を拍子抜けさせるほど軽い罰だった。
轟天号に残っていたアスカが客室から逃げ出し、弐号機を勝手に起動させるまでに行った軍規違反の数々の証拠が二人に下される罰を軽くしたらしい。
アスカは、秀才で14歳ですすでに大学を卒業しており、その能力は実戦経験の少なさを抜けばベテランの兵士や工作員に引けを取らないものだった。その能力ゆえに轟天号の客室の扉を回路を弄ってこじ開け、同じ方法で倉庫まで来ると、監視カメラなどの機器を壊してドイツのネルフ職員があらかじめいつでも起動できるようになっていた弐号機に乗って、電源ケーブルを轟天号に繋いで電力を盗み、怪獣用のワイヤーを弐号機に括りつけてハッチを破壊したのだ。
轟天号のシステムと轟天号に乗る精鋭陣の目を掻い潜てここまでやったのだ。非常に有能な人材であるが、環境が彼女の傲慢さを増長させたためその優れた力のせいで危うく彼女自身の命と轟天号とその船員達を全滅させかけてしまった。アスカが回復したら兵士として徴兵されている彼女には相応の罰が下されることになった。
ドイツのネルフ職員がいつでも起動できるようにしていたのは、アスカがもしもの時行動できるようにした彼女への気遣いだったらしいが、轟天号…、地球防衛軍側からしたらとんだ大迷惑だ。
断りもなくいつでも弐号機が動けるようにしていたことについて、地球防衛軍は、ドイツのネルフ支部をしっかり処罰を下したそうだ。
焦げた状態の弐号機を渡されたネルフ本部は、こっちはこっちで地球防衛軍に文句を言えず、雀の涙の維持費から修理費を捻出して弐号機の修理をしたとか。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ