70.諦めたらそこで試合終了って、安西先生が言ってた。
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
し、無駄に父親を目の前で殺され、無駄に奴隷として生き、無駄に友の国を救い、無駄に結婚し、無駄に子供を作り、無駄に魔界へ赴き、無駄にここで死ぬ…」
お父さんは怒らない…ただ、悲しそうだ。
「(クス)ここまで無駄な事をしてきたんだ…僕は無駄に戦い抜くよ。最後まで!」
そう言って僕の頭を撫でると、お父さんは一人でミルドラースに襲いかかって行く。
お父さんはミルドラースの魔法をバギクロスで打ち落とし、太い腕から繰り出される打撃をすり避けて強烈な一撃をぶち当てる。
しかし、ミルドラースの硬い身体には傷一つ無く、お父さんの攻撃をモノともしない。
だがお父さんも、ミルドラースの攻撃を全てかわし、再三攻撃を仕掛ける。
お父さんがミルドラースの隙を付き、額の瞳へドラゴンの杖を突き刺した!
次の瞬間、ミルドラースの太い尻尾がお父さんの身体を強烈に弾き飛ばす!
お父さんの身体は地面を2度3度とバウンドして僕等の遙か後方で動かなくなる…
マーサ様が慌てて駆け寄り、ベホマを唱えて治療を試みる。
2度3度と魔法を唱え、その都度お父さんの身体は淡い光に包まれる…
しかし、お父さんは起きあがらない…ピクリとも動かない…
僕は…いや、みんな自分の目を疑っている…
だって…お父さんが死ぬ訳無い…
どんな時でも緊張感の無い、あの人が死ぬ訳無い…
「リュ、リュカーーーー!!」
横たわるお父さんの身体に覆い被さり泣き崩れるマーサ様…
「………うそ…だ…!」
僕は立ち上がり、お父さんを見つめていた。
ミルドラースに背中を向けて、ただお父さんの身体を見つめていた。
ティミーSIDE END
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ