第三話 使徒の反撃!
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競べでも使徒は、ゴジラに勝てなかったか…。あのゴジラを少しだけでも反撃させる暇も与えず転がし続けられたのは、驚嘆に値するぞ。使徒よ…。」
機械に表示された使徒のエネルギーの量が急激に下がり始めているという報告を受け、指揮官は、どんどん細く弱くなっていく荷電粒子砲を発射し続けるラミエルと、ラミエルのエネルギーを喰らいながら背びれを凄まじく発光させつつラミエルに近づいて行くゴジラの光景を眺めながらそう言った。
そして、ゴジラが目と鼻の先まで近づいた時、ラミエルの粒子砲は発射口の角から消え失せた。発射を止めたのではなく、力尽きて。
途端に宙に制止していたラミエルがグラリと傾き地上に落ちそうになった。それをゴジラが掴み、粒子砲を発射していた角の部分に熱線を溜めた口を開けて噛みついた。
そしてラミエルの中に、ラミエルから吸収した荷電粒子砲の分を倍にして返すぜと言わんばかりの熱線が注ぎ込まれ、ものすごい速度でラミエルの表面に白く光るひび割れが走り、正八面体が粉々に砕け散る直後、ゴジラを巻き込んだ凄まじい爆発が起こった。
やがて光は収まり、爆発による煙の中、立っていたのは、黒い巨体。ゴジラだけだった。ラミエルの残骸は残っていない。恐らく燃えカスすら残らず死んだのだろう。
呆然とする人間達を正気に戻したのは、ゴジラの雄叫びだった。
「機龍フィアの投下を命令する! 地上部隊、メーサータンクでゴジラを攻撃し、機龍フィアを援護せよ!」
前線指揮官の命令により、地球防衛軍とゴジラの戦いが始まった。
***
使徒ラミエルがゴジラに反撃したことと、ゴジラに超強力な荷電粒子砲を撃ち続けることをやめず、最後には力尽きるまでの姿に驚いているのは、地球防衛軍だけではない。
地球防衛軍が復活するまで使徒戦において最後の砦であったネルフだ。
「S2機関を持つ使徒が…、力尽きた…。」
一番驚いているのは、司令部で地上の状況を観察していた赤木リツコであろう。
彼女は、あまりのことに足から力が抜けてへたり込んでしまっているほどショックを受けていた。
使徒は、S2機関という永久機関を持つため疲れ知らずであるはずだ。なのに使徒ラミエルは、力尽きた。
「先輩…。」
マヤがへたり込んでいるリツコを心配して声をかけた。
「いいえ、…違うわ、力尽きたんじゃない。エネルギーを高め過ぎた荷電粒子砲を休みなく発射し続けたことで使徒本体に負荷がかかり過ぎてしまっただけだわ。休息さえすれば使徒は再び荷電粒子砲を撃てたはず。けれどそれは叶わず、ゴジラに喰われた荷電粒子砲のエネルギーを加えた特製の熱線を内部に叩き込まれて殲滅…。使徒にも負けると分かっていも、最後までもがく意思があるというの?」
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