第三話 使徒の反撃!
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い、数日ほど寝たきりになるほど疲労してしまったのだ。
ミュータントは、生命力が常人のそれを遥かに上回り、特に稀に生まれるとされる“カイザー”という超越者の尾崎もだが、肉体的ダメージは、治りが早いが、精神に負ったダメージはさすがに治しようがない。特に尾崎は、シンジの心の中でひと悶着あったのでダメージが大きかった。並みのミュータントなら精神崩壊して廃人になっていたか、最悪脳死していたと、ミュータントの医療を担当する医師から怒られた。
目を覚まして意識がはっきりしてからは、風間を含めた同僚や音無らから面会を受け、怒られたり、心配されたり、回復したのを喜ばれたりした。
今、尾崎は、自分が戦線から離脱している間に何が起こっていたのかを音無から教えてもらっている真っ最中だった。
実は、尾崎真一と、音無美雪は、恋仲である。
きっかけは、音無の護衛をした時だったらしいが、最初は二人はツンツンな関係だったのだが、お互いに相手を見ているうちに相手を見直し、そして恋人関係になるまでに仲を深めていた。
二人は、立場上このことは隠している。……つもりだが、二人とも恋愛関連のことには経験がほとんどないので隠しているつもりでも態度や行動に出ているため、二人がそういう関係なことは周知の知になっていたりする。周囲にばれているのを知らないのは、尾崎と音無だけである。
それなりに付き合いが長いので、そろそろプロポーズしてもいいんじゃないかと周りは思っているのだが、臆手な尾崎は、中々プロポーズとまではいかない。そのことに一番イライラしているのは、風間だったりする。尾崎に直接言わないが、イチャイチャしてる二人を見かけては、いい加減くっつけと言わんばかりに殺気立ってると同僚のミュータント兵士が怖がっていた。
話は、現実に戻り、音無に見せてもらった映像を見終わった尾崎は、音無に聞いた。
「あの子は…、シンジ君はどうしてるんだい?」
尾崎がここまで弱るほど頑張って助けようとした少年が今どうしているのか気になった。人を守ることを優先する尾崎らしい。
「まだ意識が戻っていないわ。でも、血色はとてもいいし、いつ目覚めてもおかしくないのに…、どうしてかしら?」
「……“あいつ”のせいか?」
「なに?」
「んっ、何でもない。シンジ君の様子を見に行きたいな。」
「またムチャするんじゃないでしょうね?」
音無がジーッと疑り深い目で尾崎を見つめる。
音無にそう言われ、その視線に、尾崎は、視線を彷徨わせた。尾崎の性格上、自分より他人を優先するのでやらないという保証がない。
やったら絶対怒られるのは目に見えているし、今までムチャをして音無から雷を落とされたこと数知れず…。
尾崎は、やらないと返事が出せず、無意識にダラ
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