第二話 機龍フィア、機能停止!
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ケンスケが父親のIDで不正ログインやハッキングをして軍事機密をネットに流していた、あるいは別のハッカーの存在が発覚しネット住民達の一斉捜査が行われ国内、外国問わず逮捕者が何人も出る騒ぎになった(中には指名手配されていた大物のネット犯罪者もいた)。あとケンスケが情報や盗撮した写真を買っていた業者も見つかり逮捕されるという事件まで起こった。
その間にケンスケの荷物を調べていた監査官が、ケンスケが盗撮の常習犯であることがカメラ専用の記憶媒体やパソコンのデータから知ってしまい、廃校になった第三新東京市立第壱中学校を調べたところ女子更衣室、女子トイレなどに卓越した技術を持つ犯罪者顔負けの巧妙な隠しカメラが仕掛けられており調査しに行った人間達を驚かせると同時にケンスケをもはや未成年という免罪符で罪を軽くできないとしてケンスケへの罰はますます重たい物になっていった。
盗撮の罪の重さや、国家機密への不正アクセス、そして勝手に安全圏から出て(しかもクラスメイトを巻き込んで)危険な怪獣の出現エリアに入ったことがどれだけ沢山の人の迷惑をかけたかを丁寧に小さい子供でも分かるように説明したのだが、ケンスケは、盗撮は自分はジャーナリストを目指す自分を鍛えるための経験値稼ぎと御小遣い稼ぎを兼ねたものだと盗撮された少女達への罪の意識や盗撮映像を売りさばくことがどのような結果を生むのかを全く考慮しておらず、さらには人には知る義務があると主張したり、地球防衛軍の規制を知る義務の侵害だと酷い自己中心的な言い訳を言うばかりで一切反省しなかった。
このまま少年院に入れても更生はできないと判断した大人達は、彼の父親にケンスケの罪を知らせ、承諾を得てケンスケを特別厚生施設に送ることが決まった。更生施設行きが決まった時と、護送される時、ケンスケは、大変見苦しい姿を晒したという。ケンスケの悪行のことは、どこから漏れたのかあっという間にクラスメイト達の間に広まり、ケンスケへの印象は最悪、評価も落ちるところまで落ちたそうだ。
ケンスケの父親は、子供をまともに育てられなかった責任を取って仕事を辞め、ケンスケがやった犯罪の被害者達に謝罪し、遠く離れた田舎で隠居した。ケンスケの父親の誠意ある対応に、被害者達や被害者の保護者達も本当に彼がケンスケの父親なのかと本気で思ったぐらい驚き、その誠意を受け入れて逆にケンスケの父親を憐れに思った。子は親を選べないが、親もまた子を選べないのだ。
あと彼が務めていた職場人間達も事情を聞いたが辞めることになった彼にお別れの花束を渡すなどしてせっかくできた新しい職場の仲間がいなくなることを惜しんだそうだ。そのためか犯罪を犯すような子供を育てた父親として世間から白い目で見られることも、心無い罵声も悪口が書かれた張り紙などもなかったそうだ。中には遊び半分に批判す
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