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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第二話  機龍フィア、機能停止!
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いながら逃げようとしないあたり、使徒は使徒でどうしても譲れない何かがあるらしい。
 表情らしい表情のない不気味な見た目の癖になぜか伝わって来るのだ。ゴジラが怖い!ここにいたら殺されるって分かってるのに!っていうもどかしさが。
「波川司令…、自分は正直、使徒が少し気の毒に思えてなりません。」
「今は戦いの最中です。余計なことに気を取られず、集中なさい。」
「は、はい!」
 波川の傍にいた軍人が波川に使徒が気の毒だと言うと、波川は、軍人を叱った。

 やがて白い熱線が上空を旋回し続ける使徒に向かって放たれた。
 使徒はギリギリのところでそれを避け、慌てた様子で地上にふわりと着地した。
 それと同時に山の影からゴジラが雄叫びを上げながら出現した。
 使徒はゴジラを前にして怯えた様子で後退するが、逃げようとしない。というか逃げられないのだろう。ゴジラに見つかったら第三新東京から離れてもどこまでも追いかけられると分かってるから。
 そして使徒は、白く光る触手を二本出して、それを鞭のように振り回しゴジラを威嚇する。しかしゴジラの進撃は止まらない。光る鞭がこの使徒の武器だとしたらその程度で怪獣王を倒すなり追い返すことができたら、地球防衛軍だって苦労はしない。ゴジラがこれまで相手をしてきた怪獣達だってそうだ。
 やがてゴジラの影が使徒を覆った。こうして見ると大きさの違いがよく分かる。それは使徒も感じたようで振り回していた光る鞭をピタッと止めてしまっていた。触手がだらりと垂れる。もう、死を覚悟したらしい。
 ゴジラが再び雄叫びをあげた。

 ゴジラと使徒が対峙しているすぐ近くの小山では…。
「大迫力! ゴジラでっけ〜〜!」
「あれがゴジラ…。クソ…!」
 撮影カメラを片手に興奮しまくるケンスケと、ゴジラを見て悔しさに打ち震える対照的な二人の少年がいた。
 ゴジラが再び雄叫びをあげた時の衝撃波で、二人はたまらず耳を塞ぐことになる。
「あうう…、授業で見てる映像と本物はやっぱ違うなぁ。」
「鼓膜破れるかと思ったわい…。地球防衛軍は、なにしとんねん! はよこいや!」
 ゴジラの雄叫びの凄まじさに目を回しながら嬉しそうなケンスケと、耳が痛いことに悪態をつきながらまだ姿を見せない地球防衛軍に怒りを感じるトウジ。どこまで対照的な二人だった。
 第三新東京遥か上空では、しらさぎに輸送される機龍フィアが待機していた。
『まだ行っちゃダメなの?』
 機龍フィアのコックピット内でツムグが退屈そうに言った。
『まだだ。まだ合図が出ていない。大人しく待て。』
『あのさあ…。』
『なんだ!?』
 マイペースで緊張感がないツムグの声にしらさぎに乗っている軍人が苛立ちを隠さず怒鳴った。
『ゴ
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