第一話 再結成・地球防衛軍
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うよ、シンジのお母さんみたいに。使徒も怪獣も、みんなみんな一つになった世界に行こう。』
「離せ! 俺はいかない! 俺はまだやらなきゃいけなことがあるんだ! やめろ、離せ、離せぇぇ!」
初号機の小さな手に押され、尾崎の体が電車の席にズブズブと沈んでいく、尾崎は抵抗できず叫ぶことしかできない。
一方、ネルフでは。
「初号機に異常発生!」
「電力供給無しで起動しました!」
「コアに高エネルギー反応! これは…、一体……。エントリープラグも刺さってないのに…。」
「何が起きたの!?」
駆けつけたリツコがモニターを確認した。
「これは…、どういうこと? 誰も乗っていないのに、シンクロ率が急上昇している。しかもこの数値は…。」
「シンクロ率上昇中! 間もなく400%に達します!」
初号機が収まっているドッグでは、初号機が顎のジョイントを引きちぎり、身をよじって凄まじい雄叫びをあげていた。
その叫びは、まるで喜んでいるかのように…。
「碇、初号機が突然起動して謎のシンクロ率上昇を始めたらしいぞ。…400%だそうだ。」
「どういうことだ? ユイ……、何をしようとしているんだ?」
冬月が通信機を片手に今起こっている異常をゲンドウに伝えると、ゲンドウは、眉間に皺を寄せて初号機の中にいまだ眠り続ける妻・ユイに問いかけるのだった。
彼らは、この異常事体がユイではなく、初号機が自身が起こしていることだということを全く知らない。知る方法がない。
そしてシンジの心の世界で、尾崎は、初号機に精神(魂)を取り込まれる真っ最中だった。
「ぐぅうう…、やめ…ろ…。」
『ボク、お兄ちゃんのこと気に入ったんだ。だから、一緒に行こうよ。一緒にいよう。一つになってずっと、ずっと一緒に…。』
尾崎の体はもう、電車の席に半分以上飲み込まれ、唯一の抵抗だった声をもほとんど出せなくなっていた。
もうだめだと、抵抗する力も使い果たした尾崎が目を閉じかけた時だった。
「はいはいはいはいはい〜、そこまでにしろー。」
緊張感のない声が聞こえ、白い熱線が、尾崎と初号機の間に炸裂し、初号機は向かいの席の方に吹き飛ばされ、尾崎は電車の席と血管のような触手から解放されて床に倒れこんだ。
「尾崎く〜ん、見た目子供だからって油断し過ぎだって。」
「ツムグ…?」
よろよろと顔を上げた尾崎が見上げた先には、椎堂ツムグが仁王立ちしていた。
「相手は、使徒のコピーとはいえ、一応使徒なんだから普通に接しちゃダメ。特に尾崎みたいなお人好しは付け込まれるよ? あと少しで初号機本体の方に魂が取り込まれて、病室にいる尾崎の体がLCLって生命のスープになってたとこだよ? サードインパク
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