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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第一話  再結成・地球防衛軍
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にいた医者が支えたので床に体が落下することはなかったが、尾崎はシンジの手を握ったまま意識を失っていた。
「あああ! いわんこっちゃない! 誰か! 誰か、M機関に連絡を!」

「その必要はないよ。」

 どこからともなく現れた若い男。
 その声と顔を、地球防衛軍のあらゆる研究機関の関係者の人間に知らぬ者はいない。
「お、おまえは、G細胞完全適応者! なぜここに!?」
「お気に入り君が大変そうだから、手伝ってやろうと思って〜。ちょっとどいて。」
 椎堂ツムグは、尾崎を支えている医者を押しのけて尾崎を抱きしめた。
「“カイザー”だからって限界はあるよ。尾崎真一。驕らないのと、その力を他人のために全部使おうとするのは、おまえの良いところだけど、限度ってものがあるんだよ。きゅ〜しゅつ開始。」
 椎堂ツムグの赤と金色の髪が、ほんのりとした青白い光を放ちながらふわっと逆立った。


 再びシンジの心の中に入った尾崎は、自分の意識が凄まじい速度で落下していくのを感じた。
 精神と肉体が離れ離れになる非常事態が起こったかもしれない。
 尾崎は顔を青くしたが、生還を果たすため、そしてシンジの心の中で見て聞いたことを現実に持ち帰るために己を奮い立たせた。
 体制を整え、いつ着地地点に来てもいいように備えた。
 どれくらい落ちていたか分からない。だが着地した。あの夕日の中の電車の中で。
「やあ…、また会ったね?」
 尾崎は流れる汗を拭いながら、席に座っている子ど身に向って笑いかけた。
『お兄ちゃんって、ムチャするんだね。』
 最初に出会った時と違う、泣きそうな声じゃなく、同じ声だがはっきりとした声で子供が喋った。顔は、陰になっていて見えないが、おかしそうに笑っているような気がした。
「君は…、違う…、誰だ、誰なんだ? さっきの子じゃないだろ。」
『分かる? やっぱりお兄ちゃんは特別だから分かる? そうだよ、ボクは、シンジの声と姿を借りてるんだ。』
 シンジではない何者かが、シンジの声と姿を借りて尾崎に語りかける。
「何者だ? おまえはどうしてシンジ君の中にいるんだ?」
『シンジは、心を壊す直前までどこにいたのか、覚えてるでしょ?』
「どこって…、エヴァンゲリオン? まさか、おまえは、エヴァンゲリオンだって言うのか?」
『うん。人間は、ボクのことをエヴァンゲリオンとか初号機って呼んでるよね。ボクには、名前なんてないよ。ボクは、生まれた時からボクだし。勝手に好きな名前で呼べばいいよ。ボクは名前なんてどうでもいい。』
 シンジあらため、シンジの声と姿を借りた初号機が衝撃の事実を尾崎に明かした。
「初号機は、…いや、エヴァンゲリオンは、ただのロボットじゃないのか?」
『人
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