序章 ゴジラ復活、第三新東京の危機!
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能力と特殊能力を持つミュータントが世界各地で確認されるようなり、ミュータントの社会的地位を保証しその力を社会に活かすため、通称M機関と呼ばれる組織が発足された。
M機関のミュータント達は、セカンドインパクトで壊滅した地域の復興に大きく貢献しミュータントへの偏見や差別がなくなるのにそれほど時間はかからなかった。
セカンドインパクトという大災害を乗り越え、人類は変り果てた世界に適応していった。
それは束の間の平和であった。
第三新東京に近い海を見渡せる高台で、金と赤が入り混じった髪を持つ若い男が海の向こうを眺めていた。
まるで何かがこちらに向かって来るのが見えているかのように。
「そうか、やっぱり許せないよな…。分かるよ。」
男は、そう誰かに向って言うように呟くと高台から飛び降りた。
普通の人間なら怪我してもおかしくない高さであったが、金と赤の髪のその男は、怪我することなく平気であった。
何事もなく高台から飛び降りてまた海の方を見た。
その時。
「ツムグ! ここにいたの? 探したわよ。」
「音無博士。いよいよですか?」
「笑い事じゃないわよ。今どういう状況なのか、あなたが一番よく分かってるはずよ、ふざけないで!」
悪戯っぽくニヤニヤ笑うツムグと呼ばれた赤と金の髪の毛の男を、音無と呼ばれたモデルと見紛うほど若くて美しい女性が叱った。
ツムグは、笑みを消し、再び海の方を見た。そしてスウッと目を細め、不快そうに表情を少し歪めた。
「はい…、あなたの言う通りですよ。何せ俺は…、G細胞完全適応者だから。」
「例の兵器の準備は整っているわ。あとは、あなたの準備よ。来なさい。35年前の戦いの続きが始まるわ。」
音無がそう言うと、ツムグは、音無を見て、口の端を釣り上げて笑い、彼女に連れられてどこかへ行った。
遥か先の海で、海面を盛り上げながら黒い皮膚と青白い光を発する巨大生物の背びれがちらりと見えた。
一方そのころ。
「35年ぶりか…。短い平穏だったなぁ。」
「バカ言うな。セカンドインパクトがあったんだぜ? 怪獣の方がよっぽどマシだった!」
「ああ、悪かった。さっきのは訂正するぜ。」
「まあ、おまえの言い分は分かるぞ、熊坂。俺らは、最前線で怪獣と戦ってきた同志だからな。」
「何をやってる! ゴジラがすでに東京湾に侵入したんた! ミュータント部隊の配置を急がせろ、熊坂!」
高い階級であることを示すバッチを付けた軍人が熊坂ともう一人の軍人に怒鳴った。
軍用トラックの中では。
「いよいよ怪獣王とご対面か…。怖いか? 尾崎?」
「…正直、怖いよ。でも戦わなければ沢山の犠牲が出てしまうんだ。逃げるわ
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