145部分:第十話 心の波その三
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王はまた述べた。
「あれは。悲しい結末です」
「ローエングリンである貴方がエルザを求めるのですか」
「そうして結ばれないと」
「そうならなければいいのですが」
そのオペラのことを考えてだ。母はまたその顔を曇らせた。
そうした話をしたのだった。それがこの朝食だった。
こんなことがあった。しかしだ。
王は政務についてもその力を注ぎ大臣達と色々と語り合い政策を決めていた。それは確かに王としての当然の務めであった。
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