インテグラル・ファクター編
第74層の前日譚
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俺は今度は剣を前に押してみた。傷口エフェクトは前に広がると、白竜は滑降を始めた。
これ、もしかして……
試しに左に剣を倒すと、白竜は左に飛び、右に倒すと右に飛んでいた。
「あはは!これは面白い!まるで飛行機だな!」
俺は白竜をサチの方に飛ぶように操作する。
「おーい!サチ!!見てみろよ!俺、コイツを操作してるんだ!」
「え!?凄いね……」
「サチも乗るかーーってうわぁ!」
白竜はガラス片となって砕けた。あ、そう言えば操作してるとはいえこれはダメージ判定が入ってるからこいつのHPは減ってるんだった……ってそんなこと言ってる場合じゃなかった!ヤバい落ちる!
俺はどうにか態勢を整えて防御バフを積めるだけ積み、《八極》で受け身の態勢をとる。
これでなんとかなるか?
俺はそのまま地面に落ちた。
「アヤト!」
サチが俺の着地地点に走ってきていた。
「アヤト!大丈夫!?」
「おう、どうにかダメージを最小限に抑えられたよ」
俺は《八極》を解除して立ち上がる。ストレージを確認すると、アイテムが追加されていた。
《コバルトインゴット》
「これ、かなりレアなインゴットだよ!前にリズさんが取り損ねたって言ってたんだ」
「そんなに凄いのか?」
俺は《コバルトインゴット》を取り出して見てみる。確かに藍色に輝いており、レアそうだった。
「早速、工房に戻って作ってみなくちゃ!」
「おう!頼むよ」
「行くよ……」
「頼む」
サチは緊張気味にハンマーを下ろす。
ガキン!!
金属と金属がぶつかったような音が響く。
ガキン!!
無音の空間に再び音が響く。耳に残りそう。
ガキン!!
無音の空(ry
すると、《コバルトインゴット》は形を変えて一本の槍になった。
「《ライト・コンダクター》。『光を導く者』かぁ。なんだかアヤトにピッタリな名前だね。性能は……何よ、これ?筋力値は《クラレット》や《エリュシデータ》よりも少し低めだけど敏捷値がこんなに飛び抜けてるなんて……」
「どれどれ……うわ!なんだよこれ、敏捷値が『?』で、使用者の1.5倍の数値になるって……」
俺は《ライト・コンダクター》を持ってみる。重量は普通……いや、少し軽めか?バランスも悪くないし、取っ手が持ちにくいなんて事もないか、寧ろ手に馴染んでるし。両手槍も熟練度を上げてたし、何かあれば使えるだろうからあって困らないかな。
「ア、アヤトは……剣が良かったよね?ごめんね……剣に出来なかった……」
「ん?いや、せっかくサチが一生懸命に作ってくれたんだしありがたく使わせてもらうよ。これはいくらかな?」
「ううん。お金は
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