機動戦士ガンダム
2177話
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れてもな。正直なところ、ルナ・ジオン次第としか言えないぞ。……逆に聞くけど、ルナ・ジオンとしてはどう思ってるんだ?」
俺のその問いに、セイラは難しそうな表情を浮かべる。
セイラにしてみれば、まだここではホワイトスターという奥の手を使いたくはないといったところだろう。
何しろ、ルナ・ジオンの拠点たるクレイドルとは別のベクトルで凄いのだから。
例えば、エルフを初めとして魔法使い、牧場のワイバーンのように、ファンタジー要素がある。
また、UC世界しか知らない者にしてみれば、各世界のハブのような存在となっているホワイトスターでは、様々な世界の商品が存在する。
文字通りの意味で異国情緒……異世界情緒か? ともあれ、そういうのが溢れている場所なのだ。
ルナ・ジオンを率いるセイラにしてみれば、そのような場所はもっとここぞという時に使いたいというのが、正直なところだろう。
とはいえ、ルナ・ジオンというのはあくまでもシャドウミラーの保護国だ。
つまり、立場的に言えば明確なまでにシャドウミラーの方が上。
……まぁ、ルナ・ジオンの首都として使っているクレイドルにしろ、ルナ・ジオン軍が使っているMSにしろ、月を守っている機動要塞群にしろ、何よりルナ・ジオン軍の戦力にしろ、そのほぼ全てがシャドウミラーの持ち出しだしな。
セイラにしてみれば、この状況で無理を言う事は出来ないのだろう。
だからこそ、セイラは俺の問いに、少し困ったように口を開く。
「そうね。出来れば今回は遠慮して欲しいと思ってるわ。……ただ、連邦の使節団に何も見せないというのも何だし、何か目玉は欲しいと思うわ」
「目玉、ね」
いっそ、刈り取る者でも見せるか? そうも思ったが、刈り取る者を見てしまえば、それこそ使節団の面々は恐怖に怯える事になるだろう。
そもそもの話、使節団にいるのはあくまでも政治家とか官僚であって、軍人や武人といった者達ではない。
そのような者が刈り取る者を前にすれば、気絶だけなら良い方だろう。
下手をすれば、ショック死する者すらでかねない。
……刈り取る者の持つ迫力は、それだけのものがあるからな。
どうしても、一般人にとっては刺激が強い。となると……
「炎獣を使ったサーカスみたいなショーでもやるか? それなら、結構見応えはあると思うけど」
魔法を直接自分の目で見たいというだけであれば、それこそ炎獣を見れば、とてもではないが、それが作り物だったり、イリュージョンの類ではないというのは分かる筈だ。
勿論実際に炎獣を見ても、頑なにそれを認めないといった可能性はあるが、そこまで信じないような奴なら、俺としてもそれ以上は何も言うような事は出来ない。
ただ、いつもと同じように犬や猫といった動物の炎獣ではなく、
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