機動戦士ガンダム
2177話
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いのは確実なのだ。
「今は、まずジオン公国の方に集中したいのよ。……ねぇ、アクセル。私がこうして表舞台に立ってから、もう1ヶ月近くは経つわ。なのに、何でキャスバル兄さんは私の前に現れてくれないのかしら」
この言葉を聞くに、どうやらセイラが本当に心配しているのはシャアの事らしい。
いや、若干ブラコン気味にセイラにしてみれば、何故自分がこうして表舞台に立ったのに、姿を現さないのかと不満を持つのは当然だろう。
もしくは、不安……か?
そもそも、こうしてセイラがルナ・ジオンという国を作る事にした理由は、俺との接触でこのUC世界の未来を見たのが、最大の理由だ。
その未来では、シャアが小惑星を地球に落とそうとしており、アムロがそれを止めようとしていた。
だからこそ、セイラはそのような未来を迎えない為に、こうして行動を起こしたのだ。
だというのに、そのシャアが姿を現す事はない。
それが、セイラにとって面白くないのだろう。
「いっそ、ジオン公国に要求してみるか? ジオンのトップエースたる赤い彗星と話してみたいと言えば、向こうもそこまで不審に思わないだろうし」
その言葉に、セイラは少しだけ興味を惹かれたようだったが……結局、それ以上は頷く事はなく、首を横に振る。
「いえ、止めておいた方がいいわ。ザビ家にしてみれば、私がキャスバル兄さんを……赤い彗星のシャアを呼ぶように要求すれば、絶対そこを勘ぐってくると思うもの。特に、ザビ家の人達は、小さい頃に私やキャスバル兄さんとも会っている筈よ。……私は小さかったから、しっかりとは覚えてないけど」
「だろうな。セイラの年齢を考えれば、それは無理もない」
今でこそ、セイラはカリスマ性を発揮して、才色兼備といった具合にルナ・ジオンという国を動かしているが、それはあくまでも今だからこそ出来る事だ。
いや、中には小さい頃から才能を発揮している者というのもいるのだが、セイラはそのようなタイプではない。
である以上、セイラが昔の事を覚えていなくてもしょうがないだろう。
……ラルの事を覚えていたのは、やはり猫の件があって印象強かった、というのもあるんだろうが。
「それは、慰めているのかしら?」
「別にそういうつもりはない。ただ、正直に俺が思った事を言っただけだよ」
「……そう」
俺の言葉に納得したのか、もしくはこれ以上言っても意味はないと判断したのか。
その辺りは俺にも分からなかったが、ともあれセイラは一旦この話をそこで切り上げ、再び料理に戻る。
俺もまた、そんなセイラと共に料理を味わい……ふと、セイラが口を開く。
「そういえば、連邦の使節団がホワイトスターに行ってみたいという話をしたと聞いてるけど。……どうするの?」
「どうすると言わ
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