第二章
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結奈は実際にそうした人と付き合うことはしないと自分にも誓った。そのうえで彼女の生活を送っていた。
しかしその中でだ、ふと。
結奈が休日に友人達とグラウンドまで遊びに行く時に道でだった。
背が高くスタイルがいいしかも顔立ちが整った女性と擦れ違った、服も奇麗で一見すると天使の様だった。
しかしだ、手首のところに無数傷があり。
顔にも包帯があり首にもある、目は何かだった。
うつろでそれでいて妙な光があり不気味な微笑みを浮かべていた。その人と擦れ違ったその瞬間にだった。
結奈は悪寒を感じた、それもこれまで感じたことはないまでに強く。
それでだ、擦れ違った後で思わず振り返ってその人の方を振り返って言った。
「今の人って」
「ええ、何かね」
「凄く奇麗だったけれど」
「それでもね」
「怖かったわね」
「手首に切り傷あって」
友人達はまずこのことについて話した。
「あれリストカットよね」
「首に包帯巻いてたし」
「あと右目の方にも」
「事故?違うわよね」
「何かあったのよね」
「それでよね」
「ああした風になってるのよね」
皆話しながら嫌なものを感じていた。
「変にやつれていたし」
「目凄かったわね」
「もううつろでね」
「それなのに変なもの観てる感じで」
「何、あの人」
「絶対に普通じゃないわよ」
「若しも」
結奈は祖父が自分に言ったことを思い出した、そうして言うのだった。
「あの人と一緒にいたら」
「怖いわよね」
「そうよね」
「若しお母さんやお姉ちゃんだったら」
「いきなり何されるか」
「そう思ってね」
「ええ、本当にね」
こう言うのだった、そしてだった。
結奈は友人達と遊んだ後で家に帰ってそのうえで祖父にその人のことを話した、すると祖父はすぐにだった。
考える顔になってだ、結奈に話した。
「多分な」
「多分?」
「その人がだ」
結奈が擦れ違ったその人がというのだ。
「本当にな」
「おかしな人なの」
「そうだろうな」
実際にというのだ。
「そうした人は自分を否定してな」
「それでなのね」
「他の人を肯定してな」
そしてというのだ。
「何でもでな、けれどな」
「ううん、ああした人に褒められると」
そうなると、とだ、結奈は真剣な顔で述べた。
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