06.そうだ、刑務所に逝こう。
第24話
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今、レン達が何かを始めて三十分程経った。けど、
「全然何やってるか分からないし、終わる気配も無い!!」
のだ。
私は機械に閉じ込められて、ずっと転がっているだけ。楽なのだが、暇。退屈。つまらない。もう機械打っ壊して遣りたいんだけど。
そう苛立ち始めた直後、ふしゅーっと機械が音を立てて開く。あ、終わったのか、何かが。
躰を起こして伸びを為ていると、鼻を啜る音が聞こえてくる。泣いてるっぽいな、何かを終えて。
音の方を向くと、矢張り泣いている。レンとか宙とかは最早号泣だね、何かを終えて。
「何で泣いてるし……あと何したんだし」
「言葉可笑しいよ、主」
「ついでに頭も可笑しいですよ、首領」
「ねぇ君達殴って良い??」
クスクスと笑っているラルとグレースに向けて拳を突き付けると、二人はササササと虫の様に後退していく。こっちの方が可笑しいんじゃないですか?
まぁ、一番可笑しいのは泣き止まないレン達なんだけども。
「君達、今何したの?」
まぁ取り敢えず、主犯のレンに問い掛ける。泣いてるとか知らない。
「すいません……っ記憶を、見させて貰いまし………」
「へぇ。何か掴めた?」
「………琴葉さんに目立った変化が無いのであれば、きっと掴めていないかと…………」
「つまり、君達は私の記憶を見て、ただ泣いている。得られた物はゼロって事だね? だとしたら、とんだ時間の無駄だよ。期限が在るんだ。早くしなきゃ、私は問答無用で君達を殺すよ?」
………期待外れでは無いはず。
何か、彼等はやってくれるような気がする。
例えば―――
「琴葉」
フランさんは私の腕を引き、そして。
「此れで君が此の世界から解放されると良いね」
窓から私を落とした。
此処は私の元執務室。此の棟の最上階だ。
レンが此方に手を伸ばし、そして目を見開く。その後、その後ろから手を伸ばす涙と宙も、私の姿を見た瞬間に目を見開いた。
きっと、何か抵抗をするか、無表情で落ちていくか、喜びながら落ちていくのだと思っていたのだろう。
だが、私が浮かべているのは、恐らく恐怖。
暫く気持ち悪い浮遊感に包まれた後、一瞬躰が痛み、意識は消えた。
◇ (フラン視点) ◇
琴葉君の記憶を見て分かったこと。
時の旅人は、自分が其の世界で一番大切に為て居た者に殺されると、関
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