インテグラル・ファクター編
悪夢のボス
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手剣を抜き、構える。
「おいおい、いいのか?勝手にデュエルなんかしちゃって」
「後で団長には伝えておくから大丈夫よ」
カウントが10秒をきる。3、2、1 、0その瞬間クラディールの両手剣が光る。ソードスキルの発動の時に起こるライトエフェクトだ。ここで、前話のことを思い出してほしい。そう、クラディールは大きな間違いを犯したのだ。初手ソードスキルは敗因ランキング1位を飾る最悪な悪手だ。しかも敏捷特化ならまだ分かるが、両手剣のクラディールが敏捷特化の訳がない。レベルも20違うクラディールの動きはキリトにしてみれば斬ってくださいと言われているのと同義なのだ。
キリトはため息を吐くと敢えてクラディールの体ではなくその両手剣に向けて思いっきり自身の剣を叩きつけた。
「な!?」
クラディールの剣は跡形もなく砕け散り、ガラス片となって消えた。
あらら、さらっと武器破壊をしてみせたキリトに呆れた顔を見せてキリトの元に向かう。
「武器破壊はやりすぎじゃね?もっとオブラートに倒してやれよ」
「いや、十分にオブラートだろ!?つーかオブラートに倒すって何!?」
たしかに倒してる時点でオブラートもくそもないわな。
クラディールは立ち上がる。
「まだやる?武器変えるぐらい待ってやるけど?」
クラディールは苦々しい表情を浮かべるとストレージから短剣を出す。
「まだだ、まだ終わっt「ああ!みんな、遅れてごめんね!」――貴女は!?」
すると、転移門からコハルが現れた。そーいやすっかり忘れてたよ。
「ん?クラディールじゃない?こんなところで何をやってるの?」
「た、隊長!?それは私のセリフです!なぜ貴女がこんなところにいらっしゃるのですか!?」
「こんなところにって最前線の転移門前にいるんだから何をするのかは決まってるじゃない?攻略だよ?それより、私の質問の答えをまだ貰ってないんだけど?」
「え……!?それは……アスナ様の護衛をと……」
「今日って血盟騎士団の活動日だっけ?」
「いいえ……」
「プライベートは護衛は要らないって話は以前もしたと思うんだけど?」
「しかし!アスナ様はこのビーター供と行動すると言ってました!ビーターは自分勝手な連中です!そんな奴らにアスナ様をお任せする訳にはいきません!!アスナ様の護衛は誇り高き血盟騎士団であるこの私がするべきなんです!」
「その誇り高き血盟騎士団なら護衛を任せられるんだよね?なら私でもいいってことだよね?私も貴方がいう誇り高き血盟騎士団の、貴方よりレベルの高い私なら務まるよね?」
「そ、それは……」
クラディールは黙り込む。自分の言った条件で墓穴を掘ってしまったのだ。悔しそうに顔を歪ませる。そして更なる反論を返そうとするが、
「もういいクラディー
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