暁 〜小説投稿サイト〜
稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
41話:悪だくみ
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ご希望でしたらご用意は致しますが、こちらも使用目的が決まっている物がありますので、無制限にご用意できるとはお約束できません。
私の推測ですが、どうせ御両人の名代となったのを良いことに、シャイド男爵が自らの懐を温めようとでもされたのでしょう?少なくとも5カ年計画の案件にそのような方々が口を出してくると不測の事が発生します。そんなビジネスを当社でお受けするリスクは冒せませんし、そもそも、当家とのお付き合いもなかったと思いますが?では失礼します」

俺が立ち上がって部屋を出ようとすると、

「待て、このままでは我らの面子が立たぬ」

と口ひげを生やしたウィルヘルムが袖をつかんだ。

「待て?もう一度言いますが、私はあなた方の家臣ではありません。それとも皇室から降嫁がなされれば寄り子でもない貴族にも命令できるのでしょうか?私は宮廷の慣習も理解しておりますが、そのような話は聞いたことがありませんが?」

所詮、門閥貴族のもやしだ。鍛錬を続けている俺を止める事などできない。そのまま部屋を出ようとしたが

「ザイトリッツ卿、話をうけてもらうことは諦める。だが、我らも望みなくば帰るに帰れぬ。卿の知恵をかしてくれぬか?」

オットーがすがるような表情で話しかけてきた。そういう事であれば助け舟を出すのもやぶさかではない。まあ乗船料は高くつくだろうが。

「別途代理人を立てられては如何でしょうか?品物を調達する事に長け、事業計画を遂行するのが得意な方々が豊富にいらっしゃる所が宇宙にはございましたな。貴家にも出入りしておるでしょうし、ご一門の方々ともお付き合いがおありでしょう。彼らなら、今までのお付き合いとこれからの事も含めて協力していただけるのではないでしょうか?」

そこまで言うと、彼らも気づいたようだ。

「フェザーンか。だが高くつくことになりそうだが......」

「そこはみなさまの財力を改めて示すと、お考えになられればよろしいかと。面子はお金では買えません。今後の事も考えれば、彼らも暴利を貪ることはございますまい。ただ、事業計画の遂行については正直それなりの金額を求められると存じます。勅命であったイゼルローンでさえ、困難でございましたから。まあ、それは今回の発端であるシャイド男爵にご負担いただけばよろしいのではないでしょうか?」

「確かにそうだ。シャイド男爵には責任を取らせよう。面子は金では買えぬか。そのとおりだ。ウィルヘルム殿、急ぎ戻り手配を進めよう」

オットーがそう言うと、光明が見えたのか急ぎ足でそれぞれの屋敷へ戻っていった。俺は見送りをそこそこに、部屋に戻って長距離通信機を起動する。

「ザイトリッツ様、お待ちしておりました。首尾は如何でしょう?」

「想定通りだよ、ワレンコフ補佐官。あちら側から資
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ