68.親孝行ってどうやるの?
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<エビルマウンテン>
邪悪な気配を漂わせるダンジョン!
襲い来るモンスターも凶暴凶悪。
されど、どんな強敵が現れようと凄まじい勢いで撃破して行く我がパーティー。
………俺一人テンションが低いとです。
何故か皆さんテンション高いとです。
「お父さん!良い調子だよ、僕達!このまま魔王も倒しちゃおうね!!」
わ〜い…伝説の勇者様がやる気マンマンだぁ〜…
………自分の息子じゃ無かったら丸投げするのに…
「ふっ…ムリはするなよ…お父さんを頼ってくれよ」
精一杯恰好付けてみる…
「うん!お父さんが居れば怖い物無しだよ!!」
……憧れてたんだ!
息子に頼られる父親って!
パパスのような父親になるのって…
でも、この難易度はないわぁ〜…
俺、父親歴2年以下ですよ!
ビギナークラスからお願いしたいですげど。
伝説の勇者って赤の他人だと思ったから探したのに…
エビルマウンテン中腹の広大な台地を突き進む。
「お父さん…遠くで何か聞こえるよ!?」
「……うん…歌…だね!?」
そう、歌が聞こえる!
歌と言っても教会とかで歌われる様な、聖歌みたいな歌だ。
何処の馬鹿だ!?
こんなモンスター蔓延る危険地帯で歌うなど!
モンスターが寄って来るではないか!
「お父さん…何故だか懐かしい感じがするわ…行ってみましょ」
モンスターが沢山居そうな場所へワザワザ行こうという娘…………実の娘じゃなかったら『ふざけんなバカ!』って言ってました。
「うん。行ってみようか、ポピー」
娘が可愛いって拷問ですね。
歌が聞こえる方へ歩き進める。
暫くすると大きな祭壇が見えてきた。
そこでは黒髪の美しい声の女性が祈りの歌を捧げている…
この声…あの容姿…覚えがある…
そう…幼い頃の記憶…優しく俺を抱き上げる女性の記憶…
授乳直前で奪い攫われた女性…あの人は俺の母さんだ!
「母さん!!」
俺は叫び、走り出していた!
「その声はリュカですか!?本当に私の息子のリュカですか?」
母さんは歌を止め振り返り俺を見据える。
俺は祭壇の手前で足を止め、片膝を付き頭を垂れる。
母に…やっと会えた母に、立派に成長した息子の姿を見せたくて…
「大変お待たせして申し訳ありませんでした、母上。父デュムパポスに代わり私リュケイロム、お迎えに参上致しました」
「リュカ…立派になって…後ろの女性がビアンカさんね」
「お義母様…」
涙ぐむビアンカ…
「そしてティミーとポピーね…私ももうお祖母ちゃんですか…」
「初めまして。僕ティミーです!」
「私ポピーです。お祖母様ごめんなさい…言い付けを破って魔界に来てしまいました…」
よし。目的は達したし、変なのが出てくる前に撤収しよう!
「私は幸せ者です。こうして
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