機動戦士ガンダム
2174話
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さか、移住が始まってからこんな短時間でここまで活発に商業活動が行われるようになるとは、思わなかったけど」
シェリルの言葉に、俺も頷きを返す。
とはいえ、その理由は明らかだったが。
「それだけ、きちんとした現金収入を欲しい者が多かったんだろうな」
「合成食……予想以上の効果が出たんじゃない?」
俺の言葉に、シェリルが悪戯っぽい笑みを浮かべて、そう告げてくる。
実際、マブラヴ世界の合成食がここまで効果を発揮するというのは、俺にとっても……そして、恐らくはルナ・ジオンの女王たるセイラにとっても、予想外の事だっただろう。
それにマハル出身の人間も多い以上、取りあえず餓死しなければそれでいいと、そう思っている者が多くてもおかしな話ではない。
それでも結果としてはこの様子なのだから、何気にマハルの住人も美味い食事は楽しみたいのだろう。
そんな風に話しつつ、俺とシェリルは店を出る。
ちなみに店で支払った金額は、俺達がルナ・ジオンに協力している見返りとして支払われている場所から出たものだ。
当然のように、本来であればこの程度の金額で足りるようなものではないのだが、それでも支払われているだけ好意は抱ける。
……もっとも、ルルーやジェーンといった者達にしてみれば、この程度で自分達に好意的になってくれれば……という、そんな狙いもあるのかもしれないが。
「ちょっ、ねぇ、アクセル! あれ見て、あれ!」
喫茶店を出てから数分後、シェリルの興奮したような……もしくは驚いたような声が周囲に響く。
一体何だ? そう思ってそっちに視線を向けた俺が見たのは……花屋。もしくはフラワーショップと呼ばれるような店だった。
いや、その店があるのは、特に驚くような事ではない。
ここはクレイドルの中でも政庁の近くにある通りなのだから、様々な店があるのは当然だろう。
だが……それでも驚きの声がシェリルの口から漏れたのは、今のこの状況……それこそ合成食云々という話をしているような時に、花屋が開かれていたからだろう。
それだけの余裕があるのかと。
というか、そもそもあの店で売ってる花はどこから入手したんだ?
俺が知ってる限りでは、花屋で売っている花というのは、農家が作っている花だ。
まぁ、俺は花に殆ど興味とかもないので、そういう常識があるという事しか知らないのだが。
もしかしたら他にも何か花を集める手段があるのかもしれないが……
そういう意味では、もしかしたらこの花屋はその何らかの別の手段を使って花を入手したんだろう。
一瞬、本当に一瞬だったが、もしかしたらクレイドルで農業をやっている者の中で花を育ててる者がいるのかもしれないと考えたが、クレイドルで農業をやっている者の多くは、少しでも美味い食事を食べ
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