13リーディング
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
天啓を受けるの」
本来の歴史に戻すか、より良い方法があれば天啓を受け、今のヨツハのように神憑り状態になったり、どうにかして今の世界を改変しようと目指す。
どの道、シヨウに降りたような悪鬼羅刹や荒ぶる神が降りて、禄でもないことになるのは間違いない。
「我らも薬草を飲んで神憑りになって天啓を受けておるのだが、昨夜の祈祷では冬守を救うために四葉と入れ替わってしまった。薬物が無くても神を降ろせるか分からぬが、良くやっている作業じゃ、りーでぃんぐもできるだろう。眠りに入れば四葉を連れ戻せるかも知れない」
タケル的にはシヨウと別れるのは嫌だったが、仮契約と血染めの組紐、運命の赤い糸で繋がっているので、もう縁は切れないと聞かされている。
シヨウは部室にある木製の長椅子に寝ころび、夏場なので不要だが布を掛けて体温を一定にして、半覚醒状態で天の声を聴き、そのまま眠りに入れるのなら昼寝しているかも知れない四葉を連れ戻すための準備に入った。
「それでは神憑りの状態になってみる、腕を持ち上げておくから、それが落ちれば眠ったか神憑りに入った証拠じゃ、何か質問してみてくれ、起きても何を言ったか覚えておらぬかもしれぬので、記録も頼む」
「ええ」
古代の貧しい食事とは違い、米食で血糖値が上がり、昼寝に適した時間なので、シヨウは覚醒状態から巫女として眠りに入り、数分も立たず持ち上げていた腕を胸の上に落とした。
「シヨウさん、聞こえますか?」
「……ああ」
神憑りでもないが、巫女としての能力でリーディングに適した状態にして、質問を受けて神の声を聴くも出来た。
「この世界では、四葉さんが古代に戻ったために歴史が書き変わってしまいました。出雲と冬守が滅ぼされないように、大和朝廷か邪馬台国の軍勢を追い払ったからです、元に戻す方法はありますか?」
少し時間があったがシヨウは男のような声でこう言った。
「……四葉を殺せ」
「えっ?」
予想外の言葉に、部員もタケルも驚いた。
部長と担任は、簡単に予想できた答えだったので何も驚いてはいない。
声の調子も、シヨウではなく多少男声に代わっているので、何者か別人が答えていると思われる。
「それは古代でシヨウさんを殺せという意味ですか?」
その場合、タケルは建御雷や須佐之男を斬りに行くのではなく、思い人の元の肉体と四葉を斬る羽目になる。
「この体でも良い、今の奴の依り代であるシヨウの体ではなくとも、四葉本体を殺せば古代で神憑りになっている状態から、あの世に送られて今世の四葉は死んで消える。シヨウは元の体に戻り、歴史も戻るであろう」
「そんな無茶なっ」
タケルは契約した女の体を殺すよう言われて動揺するが、部長の女は四葉を殺して刑務所行きになったとしても構わないと思った。
意味不明の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ