第二幕その五
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「そうしていってね」
「休憩も取りながら」
「それで進んでいくのよ」
「それは変わらないわね」
「誰の冒険でもそうでしょ」
「ええ、あんたがまとめ役でもね」
「変わらないわ。だからね」
それでというのです。
「ちゃんとお茶やお食事を楽しみながらね」
「進んでいくのね」
「そうするわよ」
アンはエリカに言いました。
「カドリングの国をね」
「そうするのね。赤い国の中を」
「そうしていくわよ」
こう言ってでした、エリカがその気になったので冒険を再開してそうして皆で十時になるとティータイムを楽しんで。
それからお昼には昼食となりますがこの時にエリカが言いました。
「お魚を食べたいわね」
「お魚料理をなの」
「それも日本のね」
この国の、というのです。
「お刺身がいいわね」
「貴女お刺身が好きなの」
「大好きよ」
それこそとです、エリカはアンに答えました。
「お寿司も好きだけれどね」
「お刺身が一番なのね」
「大好物よ、だからね」
「今から出すお昼は」
「お刺身にしてね」
このお料理にというのです。
「是非ね」
「じゃあ何のお魚がいいのかしら」
「そうね、鯛か鯉か」
エリカはアンに尋ねられて答えました。
「今はどちらかという気分ね」
「鯛か鯉なの」
「どちらかよ」
「そうなのね。そういえば私最近」
アンはここで自分のことを思って言いました。
「鯉食べてないわね」
「あら、そうなの」
「じゃあ今日は鯉料理がいいわね」
「お刺身に加えてなのね」
「フライにムニエルにね」
お刺身だけでなく、というのです。
「揚げてあんかけにして」
「中華風ね」
「そうよ、色々とね」
出してというのです。
「楽しみましょう」
「鯉も色々食べられるのね」
「ええ。ただね」
ここでこうも言ったアンでした。
「ジョージ達が言うにはオズの国だから普通にお刺身を食べられるけれど」
「何かあるの?」
「鯉は生だと気をつけないといけないのよ」
「あら、そうなの」
「虫がいるらしいから」
鯉の中にというのです。
「本当はよく火を通したりしないとね」
「駄目なのね」
「ええ、お刺身では食べられないのよ」
「そうなのね。私外の世界にいた時は鯉は食べなかったから」
そうだったからだというのです。
「そうしたことはね」
「よくわからないのね」
「そうなの」
どうにもというのです。
「これがね」
「そうみたいなのよ。私もね」
「聞いただけなのね」
「外の世界には行っていないから」
そうした経験がないからというのです。
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