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真ソードアート・オンライン もう一つの英雄譚
インテグラル・ファクター編
デュエル
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ツを料理できるほど大層な器具はないし、そんなスペースはない」
「えー!私も料理スキル上げれたのはレストランでアルバイトしてたからだし、どうしよう……」

俺も顎に指を添えて考える。料理は基本レストランで食べてたし、料理の器具とかしっかり揃えてそうな知り合いは……いるな。

「ミスト」
「え?何アヤト君」
「とっておきの料理場とシェフ見つけた」
「え!?どこどこ?」

俺は一軒の宿屋に来た。ここに居るはずだ。俺の知る中でもトップクラスの台所とシェフが!
早速ノックしてみる。……反応がない。

「あれ?外出中か?」
「ここなのアヤト君?」
「ああ。ここだ」
「あ!やっほー。アヤト!」

と、タイミングよくシェフの帰還である。

「おっすコハル。早速で悪いんだけどちょっと台所を貸してもらえないか?」
「台所?別にいいけどどうしたの?」
「いやさ、道中コイツを手に入れてさ」
「コイツ?どれどれ?……『フォレスト・ダックの肉』!?これってあのS級食材だよね!?」
「そうそう。そこで偶々出会った……あ、彼女はミスト。そいつをゲットした森で出会ったんだ。ミスト、こっちはコハル。ゲーム当初からの付き合いなんだ」
「よろしくね!ミストさん」
「……よろしく」

ミストは何故か素っ気なく挨拶する。しかしコハルは気にしていないようで快く台所に迎え入れてくれた。
ミストは早速肉を出して調理し始める。

「ミストさん。もしよかったら私にも手伝わせてもらってもいいかな?」
「え……?まぁどうぞ……」

ミストはやはり素っ気なく答える。コハルは料理をしながらもミストに話掛けていくが、ミストはあまりコハルと談笑する気はなかった。しかし、ミストは一つ気になっていることがあった。

「ーーなんだけど、ミストさんはどうk「コハルさんってさ」ん?なになに?」

突然のミストからの切り返しにコハルは内心喜びながらも聞く体制にはいる。
何を訊いてくるのだろう。緊張しながらもコハルはミストの方に顔を向ける。

「コハルさんはアヤト君のこと好きなの?」
「……………………ふぇ?」

ミストの一言で一気に顔が赤くなっていくのを感じる。

「えっと……その……なんていうか!その……す、好きっていうか!一緒にいて安心するっていうかさ……その……ってなんで?」
「いや、二人って凄く仲がいいなーって思ってさ。……羨ましいなって」
「ああ!そういうこと!友達として好きってことね!もちろん好きだよ!ミストさんは?」

コハルは笑ってその場を温めようとする。しかしその質問の答えは温めたこの二人の場を凍らせるには十分だった。

「私は好きだよ。友達としてじゃなくて、一人の男性として」

コハルはなんて答えればいいのか
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