インテグラル・ファクター編
S級食材
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で逃げるなんて出来ないよ!」
そしてもう一度ミストは敵の背中に一撃加えた。敵はミストの方を向き、前足を横に広げて咆哮と共に威嚇する。ボスレベルモンスターの特徴である全身が赤みを帯びる姿。体力値の減少による怒り状態だ。
「ミスト下がれ!」
「う、うん!」
ミストはバックステップで敵と距離を取る。俺は剣が飛んで行った方を見る。此処からじゃ剣は遠いな。じゃあこれでやるしかないか!
「いくぞ!!はあああ!!」
俺は一気に敵の背中に向かって飛びかかる。そして強く握った拳で一撃を叩き込んだ。
敵は前に倒れこむ。俺は一気に敵の前までいき敵の腹部に5連撃を加える。敵はフラつくが直ぐに反撃を仕掛けてきた。それを倍速で躱しながら攻撃を加えていく。
「す、凄い……剣を使わないで攻撃するなんて……。これって体術スキル?でも明らかに《閃打》とかとは違う……じゃああれは?」
ミストはこの光景について考えてみるが答えが出てこないようだ。
ヤバい、そろそろ時間が……。
「ミスト!なんでも良い!ソードスキルをぶつけてやれ!俺はそろそら時間で動けなくなる!やるんだ!」
「!!……わかった!」
ミストは剣を構える。後は頼むぞミスト!
俺は一撃を叩き込むと倒れる。そして、
「くらえ!《スラッシュ・ウェーブ》!」
「ギャアアアア……」
《ドン・ザ・サーベルキャット》はガラス片となって砕け散った。
「アヤト君!!」
敵を倒したことよりミストは倒れたアヤトの元に向かった。
「しっかりしてアヤト君!アヤト君!」
しかしアヤトは目を覚まさない。ミストはアヤトの頭をを自分の膝の上に乗せるとポロポロと涙を流し始めた。
「そんな……いやだよ……アヤト君…………死んじゃいやだよ……」
「ん……ん?どうしたんだミスト?」
「え?」
アヤトは目を覚ますと不思議そうにミストを見つめる。
ミストは口を両手で抑えてよかった……と呟き続けた。
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