1部 稀有な人生の始まり
2章 妖狐
花見
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に心から思った。
艶やかな花びらが目の前を舞うにつれて、気持ちが安らいでいく。
俺は息を吐いて、少し立ち止まった。
俺には場違いな場所だ・・・
そんな時両方から手をつながれた。
すずかとアリサだ!
「別にいいでしょ」
「一緒にね・・・」
「仕方ないな、なのははいいのか?」
「うん、久遠抱っこしてるしね」
「なのはちゃんも久しぶりに久遠ちゃんと会えてるから」
話を聞くと数日前まで春休みだったから神咲は鹿児島に帰省してたらしい
当たり前だが飼い狐の久遠も一緒に、なのはは春休み中会えなかったらしい
久しぶりに会って狐と友好を確かめ合ってるみたいだ
両方にいる二人の手が強く握られたので無意識に握り返した
どうやら桜の魔法なのか、センチになってやがる
心地良い夢から目が覚めたのは、目的地についてからであった。
現出するピンクの絨毯を背景に、シートを敷いて全員の座る場所を確保。
私有地なので、最高に眺めの良い場所でくつろげる事が出来た。
用意される美味しそうな弁当類に、飲み物。
弁当って言うよりご馳走に見える
これは春の楽園なんだろうかと思えるほどだ
今週の初めまでごたついていたなんて、はるか昔のように感じていた。
乾杯の音頭は桃子さんが取り、高町家&月村主催のお花見が始まった。
残念ながら俺はお酒ではなくオレンジジュースだったりする
しかも美味しく感じる
多分味覚も子供化しているから
大人たちは当たり前だが酒を飲んでやがる
満天の夜空と、綺麗な桜。
美味しい料理に楽しい会話と、心地良い雰囲気の中で皆明るい笑顔を見せている。
本当に、ここの世界はやさしすぎる。
楽園かと思えるほど
俺は少し離れた場所で、桜の木を背に腰掛ける。
雰囲気に酔ってしまったのかも・・・桜の花びらが舞う。
静かで、心が透き通っていく。
何も考えず、何かを気にせずに時間を過ごせる。
たまに来る風が気持ちいい
実は今までのがすべて夢じゃないのかと思うぐらいだ
耳元に届く喧騒。
凄くいいBGMだ
でも俺はあの中に入りづらい
どのように会話をしていいかわからないからだ
まるで舞台を見ているような感じ。
そのなかでどうしても違和感を感じた。
ずっと見ていておかしいところを、
いびつな人間関係を知ってしまった。
いびつと言ったらおかしいかもしれないが、
高町夫妻は仲のいい夫婦
恭也さんと美由希さんは仲のいい兄弟
恭也さんと忍さんは仲のいい恋人同士
アリサとすずかは仲のいい友人
美由希さんと那美さんはこちらも仲がいい友人
ノエルとファリンは仲のいい姉妹メイド
これを見ると別におかしくはないのだが
なのはだけ浮いてるように見えるのは気のせいだろ
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