機動戦士ガンダム
2172話
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傷をするとか、そういう事は……」
「安心しろ。炎獣の炎は普通の炎じゃない。それは、白炎……白い炎なのを見れば、一目で分かるだろ。お前達が炎獣に危害を加えようとしない限りは、特に怪我をする事はない」
もっとも、それは逆に言えば炎獣に危害を加えようとすれば、炎獣も反撃するという事なのだが。
さて、学者の何人が火傷をするかな?
勿論、そっと触れたり、触ってもいいのかと聞いてきたりした相手なら、火傷をするような事もないのだが。
ともあれ、多くの学者達が炎獣の方に向かって近づいていく。
……おい、お前達。野生動物――野生と表現してもいいのかどうかは微妙だが――の観察はいいのか?
向こうの方で、牛に近い……それでいながらユニコーンのように額から長い一本の角を持っている動物が、不思議そうにこっちを見ているぞ?
いや、この場合はこっちを見ているのではなく、炎獣を見ているのか?
まぁ、どちらにしろこっちに興味を持っているのは間違いないのだが。
「熱ぃっ!」
そんな牛を見ていると、ふと悲鳴が聞こえてくる。
悲鳴のした方に視線を向ければ、そこではやはりというか、予想通りというか炎獣を前に大きく手を振っている学者の姿があった。
正直なところ、あー……やっぱりという思いが強い。
ちなみにそんな学者のすぐ側では、狐の炎獣が優雅に歩いていた。
恐らく……いや、間違いなくあの炎獣にちょっかいを出して、その結果として火傷を負う事になったのだろう。
……にしても、こういう時にこんなにのんびりとしていてもいいものなのか。
そんな風に思いつつ、俺は束の間のバカンスともいえる仕事を楽しむのだった。
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