機動戦士ガンダム
2172話
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ないよな?」
「ん、ごほん、ごほん、ごほん」
俺の言葉に、あからさまに咳をする学者。
「で? 何が狙いなんだ?」
「いや、アクセル代表は炎の動物を出す事が出来ると聞いている。しかも、その炎の獣……炎獣と言ったか。その炎獣はかなりの強さを持つのだろう?」
「……どこでそれを知ったんだ?」
正直なところ、炎獣についての情報を学者達が知ってるとは思わなかった。
いや、別に隠していた訳じゃないし、ちょっと事情通の相手に聞けば、その程度は普通に分かってもおかしくはないのだが。
「蛇の道は蛇……と言いたいところだけど、そこまで難しい話じゃない。何日か前に金髪の軽そうな男に会ってな。その男から、アクセル代表が炎獣というのを使えると聞かされただけだ」
金髪の軽そうな男?
そう言われて、すぐに思いついたのは……当然ながら、エンデュミオンの鷹こと、ムウだった。
いやまぁ、俺の能力を知っていて、金髪で軽そうな男。
そんな条件にピッタリな奴は、そうそういない。
となると、やっぱりその正体はムウの可能性が非常に高かった。
あいつめ、まだ俺がエンデュミオンの鷹の異名を使ったことを根に持ってるのか?
いやまぁ、俺もちょっと調子に乗りすぎたとは思うけど。
ただ、ムウだって俺に月の大魔王という異名をつけて広げたんだから、その辺はもういいだろうに。
「あー……まぁ、取りあえず誰がお前達に炎獣の事を言ったのかは分かった。不可能を可能にする男だな」
今度ムウをエヴァと本気で戦わせてみるか? それなら、結構面白い事になるような気がしないでもないけど。
不可能を可能にするって言ってるくらいなんだし、それくらいは出来てもおかしくはないよな。
うん、エヴァもたまには本気で戦いたいみたいな事を言っていたような気がするし、ムウには不可能を可能にしてもらうとするか。
何だかんだとエヴァも優しいから、ムウを直接殺すような事はしないだろうし。
「で? どうなんだ? 炎獣というのを見せて貰えるのか?」
「あー、そうだな。まぁ、別に隠していた訳でもないから、それくらいはいいか」
呟き、俺は右手を白炎へと変える。
『おお!』
聞こえてきた他の学者達の驚愕の声。
その声を背景に、生み出された炎獣はそれぞれ犬、猫、鳥、狐、狸、鹿、猪……といったように、様々な動物の姿をとる。
そうした後で、炎獣達はそれぞれ好き勝手に動き始めた。
それを見た学者達は、即座にそれを追う。
もっとも、中には一瞬躊躇している者もいたが。
そんな躊躇している者の1人が、そっと俺の方を見てきた。
「な、なぁ。アクセル代表。その……炎獣というのは炎で出来ているんだが、それは触っても問題ないんだよな? 火
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