第二章
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「爆弾はわからないけれどね」
「それもないでいて欲しいわね」
「そうよね、けれど今からね」
「ロンドン橋に言って」
「観るわよ」
「それじゃあね」
パティは義母の言葉ににこりと笑って応えた、そしてそのロンドン橋に入るとその真ん中でだった。
黒い奇妙な、ジャージに似ているが生地は木綿で日本の着物を思わせる服と覆面を漬けて背中に背負った刀や星型の刃物を使い派手な動きを見せている一団がいた、パティはその彼等を見て義母にすぐに言った。
「あの人達って」
「ええ、パティも知ってるわよね」
「忍者よね」
「そうよ、日本のね」
「日本の忍者の人達がロンドンまで来て」
「パフォーマンスしているの」
「喋っている言葉日本語よ」
聞けばそれがわかった、義母には。
「ちゃんとね、だからね」
「日本から来て」
「パフォーマンスしているのよ」
「拙者達は招待されたでござる」
その忍者の一人がパティ達にたどたどしい英語で言ってきた。
「ロンドンでの日本とイギリスの文化交流に」
「それでイギリスに来たの」
「そうでござる」
こうパティにも答えた。
「武道の一環として」
「忍者って武道家だったの」
「実は違うでござるが」
忍者の人はパティに素直に答えた。
「日本以外の国ではそう思う人も多くてでござる」
「今回は、なのね」
「武道家として剣道や柔道の人達と一緒に招待されてでござる」
そうしてというのだ。
「今は宣伝も兼ねてここで演舞をしているでござる」
「そうだったのね」
「左様、では拙者達の本番の時は来て欲しいでござる」
「そうね、面白そうだし」
義母も忍者の人の言葉に頷いた、そうしてだった。
実際にサーカス団はショーの参考にもなると思ってそれで日英の文化交流を観に行ってそこで忍者の演舞も観た、その演舞も観てだった。
パティは団長にだ、こんなことを言った。
「ねえ、私もね」
「忍者になりたいか?」
「ううん、というか」
少し考える顔になってだ、パティは言うのだった。
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