第三章
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「じゃあ今からね」
「鎌使ってなのね」
「刈ろうね」
「わかったわ、けれど姉さんは」
妹も鎌を持っている、そのうえで姉に言うのだった。
「本当に鎌好きよね」
「使うのも得意だしね」
「そうよね」
「それに鎌ってね」
アネモネは早速刈りはじめつつ妹に話した、両手にはしっかりと作業用の手袋がはめられていて安全にも配慮されている。
「いざって時にはね」
「武器にもなるっていうのね」
「刃物じゃない」
何につけてもだ。
「猛獣が来ても変態さんや畑を荒らす泥棒が来ても」
「その泥棒が反撃してきてもね」
「武器になるから」
刃物だかである。
「これ鍬や鋤もだけれどね」
「あとフォークもね」
「だから安心出来るし」
若し作業中に何者かに襲われてもだ。
「いいのよ」
「護身用の武器にもなるから」
「そう、こんないいものないわよ」
「それはその通りだけれどね」
「一揆の時使っていたしね」
「一向一揆とかね」
こうした農具に竹槍が滅法強かったのだ、だから戦国大名達特に織田信長も彼等に手を焼いたのだ。
「そうしてたわね」
「だからよ、鎌はね」
「いいっていうのね」
「そう、若し猪が来たら」
「この辺りにも出るっていうし」
「それで襲い掛かってきたら」
猪は猛獣でもある、その突進の威力は凄まじいものがある。
「逃げないと駄目だけれど」
「鎌でもっていうのね」
「持っていたらね」
「その分安心出来るからなのね」
「いいでしょ」
「それはそうね、けれどね」
妹は姉と共に作業をしつつ言うのだった。
「姉さんって案外以上にギャップも凄いわね」
「そうかしら」
「その顔でね」
伊達に宇宙一可愛いと自分で言う訳ではなかった。
「それで可愛いものが好きなのに」
「鎌使ってなの」
「凄いワイルドなことも考えるから」
そして言うからだというのだ。
「ギャップ凄いわね」
「だって私農家だし」
だからだというのだ。
「これ位はね」
「普通だっていうのね」
「そうでしょ」
こう返すのだった。
「これは」
「それはね」
少し考えてからだ、妹も答えた。
「そう言われるとね」
「農家だし」
「というか農家であることが第一なのね」
「だってお仕事でしょ」
家のそれだからだというのだ。
「普通にね」
「そうなるわね、じゃあね」
「これからも私は私でね」
「鎌使っていくのね」
「宇宙一可愛くて」
そしてというのだ。
「可愛いもの集めてね」
「やっていくのね」
「働きながらね、じゃあ鎌使ってね」
そうしてというのだ。
「頑張っていくわよ」
「それじゃあね」
妹も姉の言葉に自分も農家の娘なのでそれならばと納得してだった。
その姉と
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