第四十六話 受験が終わってその十
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「それぞれ面白いですよ、まあ僕はオリックスは嫌いですが」
「関西の球団なのに」
「それでも嫌いなんです」
オリックスはというのです。
「あのチームには優勝して欲しくないですね」
「そこまで嫌いなの」
「はい、あそこと巨人は」
この二チームはというのです。
「人の失恋を囃す奴と同じ位」
「阿波野君そうした人も嫌いなのね」
「ちょっと言われまして、それをしたら言われた相手はずっと覚えてるって」
「そうなの」
「みたいですよ、軽い気持ちでも言うなって」
「それでそうした人も嫌いなのね」
「そうなんです、まあとにかくソフトバンク来年も優勝して欲しいですね」
切実な言葉でしたが私にしてはここ数年日本一になることが多いのでそれは贅沢かしらと思えるお話でした。
「是非」
「来年もって」
それでこう言ってしまいました。
「贅沢でしょ」
「贅沢ですか?」
「巨人ファンみたいなこと言って」
「僕巨人大嫌いですよ」
「その巨人と同じこと言ってるわよ」
そうとしか思えないです、私にとっては。それで阿波野君に対してどうかというお顔でこうも言いました。
「阪神連覇したことないのよ」
「そういえばそうですよね」
「優勝なんて大体十年に一度の割合だし」
「そう思うとあまり優勝しないチームなんですね」
「二十回近く優勝してるでしょ、ホークスは」
「南海時代から数えるとそうですね」
「阪神と比べたら」
それこそです。
「もうどれだけいいのか」
「そうですか」
「そうよ、贅沢言わないの」
またこう言いました。
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