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稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
33話:腹黒とザイ坊の婚約
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宇宙歴766年 帝国歴457年 8月下旬
首都星オーディン ルントシュテット邸
ニクラウス・フォン・ルントシュテット

本来ならのんびり領地経営に勤しむ予定だったが、母上を踏まえて話しあわねばならない問題が先送りできないほど大事になりつつあったため、ルントシュテット家の年配組で急きょオーディンの屋敷に集まった。

次期当主として長男ローベルトも同席させるか迷ったが、自分の嫡男の誕生が引き金になった部分もあり、変にまじめな所があるローベルトが無駄に気にする事を考えて、母上と私たち夫婦でまず話しあうことにした。特に3男のザイトリッツについては母上に養育してもらったようなものだ。結婚の話を黙って進める訳にもいかなかった。

次男のコルネリアスは今年27歳。本来なら既に婚約どころか結婚している年齢だが、第二次ティアマト会戦の影響で適齢期の軍人系貴族の子女が少なかったことと、本人が門閥貴族や資金援助を目的とした話は断ってほしいと強く主張したため、良い話がなかなかまとまらなかった。
現在は中佐として尊敬するシュタイエルマルク上級大将の指揮の元、イゼルローン回廊を抜けて最前線の哨戒任務に出ている。功績をあげられればやっと長兄ローベルトの歩みに追いつけるなどと嬉し気に出陣していった。まさに親の心、子知らずだ。

三男のザイトリッツは今年20歳。こちらもすでに婚約者がいていい年齢だが、良い話がまとまらなかった。というのも、幼年から領地経営に関わり、RC社を設立して企業経営に関わり、士官学校に在籍しながらイゼルローン要塞の資材調達を取り仕切った。幼年学校から士官学校卒業まで10年首席。士官学校に行ったのは入学試験の時ぐらいだろうか。在籍中に要塞建設の功績を評価されて少佐任官。正直できすぎだし、それだけでも軍部系貴族の数少ない子女たちから恐れ多いと遠慮されていたのに、親しくしていたフリードリヒ殿下が、ご兄弟の自滅により帝位に就かれた。優良物件で由来もいいが正直遠慮したい物件になってしまった。
門閥貴族からすれば欲しい物件だろうが、3男は乳母を門閥貴族に殺められているし、事あるごとに門閥貴族とは一線を画す行動をしてきた。そんな話を持っていったらそれこそフェザーンに亡命でもしかねない。フェザーン?まさか婚約話から逃れるためにやけにごねてフェザーンに赴任したのだろうか?フェザーンに出発するときはとても楽しそうにしていた。こちらも親の心、子知らずだ。

そんな状況の次男・三男の婚約者探しだが、長男に男子が誕生したことで、嫁入りだけではなく婿入りという可能性が出たように思われたらしい。ザイトリッツが提案した施策により、領地は右肩上がりで発展しているし、イゼルローン要塞の資材調達を取り仕切った事で莫大な利益を上げたRC社も、アムリッツァ星域の第51補給基地を2個艦
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