料理スキル
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「照れない照れない!ほーんと二人は可愛いくてイジりがいがあるわ。あ、玉ねぎ切れたわよ」
「もうリズったら!」
リズベットは変わらずニヤニヤと笑い、切った玉ねぎを炒める。三人は黙々と作業進め、どうにかシチューを完成させる。
NPCの料理長らしき人物に料理を食べてもらう。料理長は真剣な表情で三人のシチューを口に運ぶ。
「「「……(ゴクリ)」」」
三人は固唾を呑んで見守る。
「……(グッ!)」
料理長はサムズアップをする。三人は喜びの声を上げてハイタッチをし合った。
「ただいま!アヤト」
「おう、お帰りコハル。どうしたんだ?なんだか嬉しそうな顔してるけど」
「それは後でのお楽しみ!」
「なんだよそれ……」
コハルは風呂に向かった。俺は引き続き武器のチェックとステータスの管理を続ける。
それから時間が二時間程経つ。
「そろそろ飯食うか……」
俺はコハルの部屋の前に向かう。が、ノックしても返事がない。
「あれ?いないのか?」
仕方なく戻ろうとすると、
「はいはーい!あ、アヤト?ちょうど良かった!ご飯できたよ!さ、入って入って!」
「おう。じゃあ失礼して」
俺はコハルの部屋に入ると仄かなシチューの香りがしてくる。
「ここにいたのか」
「うん、ごめんね。すぐ出れなくて。もう直ぐ準備できるから座ってちょっと待っててね」
数分後、テーブルにシチューとパンが置かれて食事を始める。
「いただきます」
「召し上がれ!」
パクっ……これは!?
「美味い……!これ、メチャクチャ美味いぞ!コハル!」
「ふふっよかった!今日料理スキルをアスナ達と取りに行って作ってみたんだよね〜」
本当にメチャクチャ美味い!パンと一緒に食べるとより一層旨味が引き立つというか、ここ本当にバーチャル?と疑いたくなるこのクオリティ。茅場晶彦はやはり腐っても天才なんだと思わざるをえなかった。
「元の世界に戻っても、コハルの料理。食べたくなるかもな……」
「え?何か言った?アヤト?」
「……え?俺なんか言ったか?」
「何よそれー。大丈夫?」
「ああ大丈夫だ」
なんだ?モノローグが漏れた的な何かか?まぁどちらにせよ、早くこの世界から脱出しないとな。
俺は再び心の中で決意を新たにした。
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