第三十三幕:移り変わる虹
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人とも楽しそうなので、その様子を写真として切り取る。
心桜「えいっ!」
七夏「ひゃっ☆ こ、ここちゃー!!」
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どうやら、勝負あったようだ。天美さんが優勢だと思っていたが、七夏ちゃんには頑張ってほしかった。
心桜「あたしの勝ちだね!」
七夏「ここちゃー凄いです!」
心桜「じゃ、もう1回!!」
七夏「え、えーっと・・・」
七夏ちゃんは、俺の方を見てきた。その意図は分からないが、俺と代わってほしいという事なのだろうか。けど、俺はもう少し楽しそうな七夏ちゃんを撮影したい。
時崎「七夏ちゃん! 頑張って! いい表情撮るから!」
七夏「は、はい!」
二人は再び「ぴよる」・・・って、めまいがするみたいな言い回しだな。しかし、天美さんの勢いはそう簡単に覆せないようだ。
心桜「とう!」
七夏「あっ!」
心桜「飛んでけー!」
七夏「ひゃっ!」
必死に防戦して頑張っている七夏ちゃんを、俺は写真に残す。
心桜「よし! 2連勝!!」
七夏「うぅ・・・ここちゃー強過ぎです」
心桜「んじゃ、今度は、つっちゃーがどんな風に操作しているか見てみるよ」
七夏「え!?」
心桜「それで、つっちゃーの弱点が分かれば、それを克服して勝率も上がると思うんだ」
七夏「なるほど☆」
心桜「・・・って、これ、前につっちゃーが話してた事だよ。数学の宿題時に・・・」
七夏「あっ! はい☆ よろしくです♪」
天美さんは、勝負事には真剣で手を抜かないけど、七夏ちゃんへの配慮もしっかりと考えている。ゲームとはいえ、負け続けると楽しいとは思えないだろう。負け続ける人への配慮が出来てこそ、本当に強い人なのだろうなと・・・。そういう意味では、七夏ちゃんも負けてはいない。困っている人への配慮を忘れない事を俺は知っている。
時崎「七夏ちゃん!」
七夏「はい!」
時崎「俺も七夏ちゃんの、遊び方をよく見ておくから、頑張って!」
七夏「はい☆ 頼りにしてます♪」
心桜「よし! じゃあ、3回目!!!」
二人は3度目の「ぴよりんぐ」・・・。俺も七夏ちゃんの方の樹と小鳥の様子を見てはいるが、どうもこの手のゲームは苦手なのか、次々と天美さんの方から飛んでくる小鳥さんによって刻一刻と変化する状況が掴めない。七夏ちゃんもそれは同じなのか、上手く操作が出来ていない。俺は再び写真機で七夏ちゃんを捉える。
時崎「七夏ちゃん! 撮るよ!! 楽しんで!!!」
七夏「え!? は、はい!!!」
心桜「どばーっと!!!」
七夏「ひゃっ!!!」
心桜「よし!!! 3連勝!!!」
七夏「うぅ・・・」
やはり、天美さんには敵わないか・・・。俺は、七夏ちゃんには悪い気もするが、満面の笑みを浮かべている天美さんの写真
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