機動戦士ガンダム
2168話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ジオンに来る者がいるのだろう。
MIP社よりは少ないが、ジオニック社の方でも同じように個人としてルナ・ジオンにやって来ている者はいる。
こちらは、カーウィン家だったり何気にジオニックとそれなりに関係を持っていたゲラートからの接触が影響している。
MSの本場のジオン。その中でもザクを作った兵器メーカーという事で、ジオニック社の技術者はルナ・ジオンにとっても非常にありがたい。
で、残るのはツィマッド社なんだが……実は、ある程度はルナ・ジオンに来ているのだが、その人数は3社の中で最も低いんだよな。
まぁ、どうしても直接の伝手がないというのは痛い。
一応カーウィン家の力で間接的にルナ・ジオンに来るように勧誘はしたらしいのだが……ツィマッド社にとって、ジオニック社というのは不倶戴天の敵という認識を持っている者が多い。
俺が聞いた話によれば、MSのコンペでジオニック社が出したザクと、ツィマッド社が出したヅダの間で色々と問題があったとか。
何でも、純粋な機体性能という点ではヅダの方が明確に上だったらしい。
だが、コストという点ではザクに軍配が上がり、何より問題になったのはヅダが空中爆発――宇宙だから空中という表現は正しくないのだろうが――した事だ。
その辺りが決定的な理由となり、最終的にジオン軍ではザクが採用された。
だが、ツィマッド社にしてみれば、純粋な性能ではなく政治力で負けたと、そう思っている者も多いとか。
普通に考えれば、いつ爆発してもおかしくないMSというのは、俺のような例外でもなければちょっと乗る事は躊躇すると思うんだが。
俺が知っているその辺りの事情は、あくまでも人伝のものであって、自分で直接見たり聞いたりした訳ではない。
そうである以上、どちらの言葉も完全に信じるといった真似は出来ないが……ただ、ヅダはちょっと気になるMSなのは事実だ。
現在ルナ・ジオン軍では、黒い三連星を除いてザクは使用していない。
ザクはジオン公国の象徴というのがあるし、ヴェルナーが喜んで乗っているズゴックも、ルナ・ジオンに譲渡はされたが、あくまでも資料用としての数機だけで、ルナ・ジオンとして量産出来る訳ではない。
そうなると、やはりルナ・ジオンとして使える機体が必要になる。
……今はそれがジンやシグー、ストライクダガーだが、やはり動力炉の問題で得られる出力はザクに比べるとかなり低い。
そして何より、ジオン軍では採用出来なかったMSを改修して普通に使えるようにしたとなれば、それはかなりインパクトがある。
ルナ・ジオンの技術力を見せる為にも、それは結構いい手段だな。
ツィマッド社に接触してヅダの開発チームを引き抜けないか交渉してみるか。
もっとも、ヅダの設計をルナ・ジオンの技術者達が弄るのを面白くない
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ