盗めない宝石とか負けない愛とか人類はすぐに不変の何かを求めるけど、変化だってそう悪いものじゃない。と思う短編
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現象の一つのレベルでカウントされているのだ。その光景を見た海系ライダーたちは一斉に海に出るのを諦めた。
他にはそもそも弱すぎる英霊やマイナー英霊も結構街についていけずまぁまぁの数だけ倒されており、理性の薄いバーサーカーも斃れている。殺生院キアラも撃破されたのは以前にも話したが、アンリマユは現地人に普通に負けて消えている。クソザコだからしょうがないね。
他、世界の秩序に興味のない王様系サーヴァントは協力の如何に関わらず独立して動いているし、そもそも根が悪党であるコロンブス系サーヴァントは普通にHLの闇社会に混ざっている。とまぁ、これが全体的な選択だ。
そして、フェムトが事を起こす前、召喚事件の直後に一つの事件を起こした英霊がいた。
「全ての文明を、破壊する」
アッティラ・ザ・フン――フン族の王、アルテラである。
彼女は別に破壊や殺戮を好んでいるサーヴァントではない。むしろ、どこかそれを虚しく思っているようにさえ感じることもある。しかしながら、彼女という存在は性質として「文明を破壊する」という要素を内包している。
人間が生きていれば意識せずとも息をするように、彼女は生きていれば当然のように文明を破壊するという解を弾き出す。戦いとあらば勝利し、破壊する事が当たり前。本人なりに壊す文明と壊さない文明の区別はあるらしいが、少なくとも彼女にとってHLは破壊すべきものに映ったらしい。
或いはそれは、今になって思えばHLそのものが破壊の対象ではなかったのかもしれない。ただ、HLには外に存在しないありとあらゆる生物、法則、要素、監視者、文化がありすぎる。カルデアのマスターと接して破壊しかしない自分に一区切りをつけた筈の彼女が突然そうした行為をしたのは、一種の「文明酔い」だったのかもしれない。そういった事が起こりえる程に、HLは混沌の釜の中なのだ。
そして、アルテラの宝具『軍神の剣』は巨大ビームも撃てれば刃の形状や長さも変えられ、接近戦でも無類の威力を発揮するという非常に単純な「破壊」の力を持っていた。これが都心に出てきて、文明を破壊しようとしたのだ。その事件はまさに壮絶だった。
次々にビルを薙ぎ倒し、やってきた警察を吹き飛ばし、アルテラはまさに破壊の限りを尽くした。しかしその派手な破壊ぶりが逆にライブラにすぐ事態を察知させる結果になり、彼女の前に1人の男が立ちはだかった。
「私の名はクラウス・フォン・ラインヘルツ――貴公の破壊活動を止めに来た者だ」
「行く手を阻むのか――私の」
その戦いもまた、熾烈を極めた。なにせアルテラは軍神の性質さえ持った最上位サーヴァントの一角である。対してクラウスは生身の人間――などと侮ることなかれ。半分とはいえ神と切り結ぶ底なしのポテンシャル
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