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勇者番長ダイバンチョウ
第23話 激突、星雲組!? 男とは、時に敢えて道を踏み外す事もある(後編)
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から安心したまえ』
『一つお伺いしても良いですか。何故、貴方が僕たちに助太刀してくれたんですか?』
『話はまず、あのでかぶつを倒してからにしよう』
『分かりました!』

 両者が並び立つ。武器を失い、やたらめったらに足を振り回すだけの木偶の坊など、ウラバンチョウ達の敵ではなかった。

『これで決めるぞ。ソウルブレード!』
『ならばこちらも、ジャスティスソード!』

 二体揃って両刃の大剣を取り出し、目前の敵めがけて一直線に突進した。
 ウラバンチョウは右から、謎のロボットは左から敵ロボットへと切り掛かる。

『そ、そんなぁ・・・やっぱ俺って三下のままで終わんのかよぉ』
『ふっ、次からはもう少し台詞のパターンを増やす事だな』
『こんちくしょう! 化けて出てやるからなぁ! 覚えてろーーー』

 台詞を言い終わる前に爆発してしまい、結局言えず仕舞いに終わってしまった。
 哀れと言えば哀れに見えなくもない。

『やれやれ、やられる時まで筋書き通りとは、恐れ入るよ』
『有難うございます。お陰で助かりました』
『気にしなくて良いよ。と言うのも、これも私個人のお節介みたいなものだからね』
『と、言いますと?』

 守の問いに、謎のロボットはシニカルな笑みを浮かべて見せた。

『本来、君たちの戦いに我々は介入するつもりはなかった。元を辿れば君たち星雲組とゴクアク組。どちらも悪でしかない組織。私たち宇宙警備隊がその戦いに介入する事は、宇宙の秩序を乱しかねない危険な行為なんだ』
『じゃぁ、なぜ今回は僕たちの手助けを?』
『君の献身的な振る舞いと、どんな窮地でも諦めないその勇気に感動したからだよ』
『僕の?』
『君は身を挺して彼らを庇った。そして、どれほど傷ついても決して諦めようとはしなかった。その姿勢に私は心を打たれたんだ』
『貴方は・・・一体誰なんです?』

 守の問いに、謎のロボットは暫し考えた後に、さわやかな笑みを浮かべた。

『そうだな、私の事は炎の騎士、〈フレイムナイト〉とでも呼んでくれ』
『炎の騎士・・・フレイムナイト』
『さぁ、それよりも急いで地球へ向かうとしよう。こんな事をしている間にもゴクアク組は残った星雲組の構成員を総動員して地球へと攻め込んでくる筈だ。その時こそ・・・彼ら星雲組が再びこの宇宙に蘇る時だよ』




     つづく
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