第一部 GI歴末からLP歴の終わりまで
第一章(CP4二周目、結末Bエンド)
第03話 ヘルマンの故郷を離れて
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ルとケチャックの命により、リーザス侵攻の任を外され後方に配された。
代わりに第一軍の兵を与えられたアホ貴族たちによって無謀な侵攻が行われたのだ。
戦争を起こした理由が、金で地位を買って軍功のないクズどもの箔付けだったそうだ。
こんな話を聞けば、敵国リーザスを恨むより、自国のクズどもに恨みがいく。
姉がヘルマンを嫌って自由都市を中心に冒険者稼業を行っていた理由がわかった。
ボドゥさんが僕らを第一軍にと誘ったのは軍の腐敗が広まっているからだ。
後ろ盾がない兵卒は、アホ貴族の下に配属され、すり潰される可能性がある。
酷いところでは国軍の兵士を、私兵のように扱っているクズもいるそうだ。
ボドゥさんはレリューコフ将軍の右腕であるカール副将の下で働いているらしい。
だから子供二人ぐらいであれば彼の権限で庇護下に置くことができるそうだ。
「でも一軍で守ってもらえるなら――」
たしかにレリューコフ将軍といえば、大陸最強の戦士と呼ばれる第三軍のトーマ将軍と並ぶヘルマンの大黒柱だ。
精鋭である第一軍にあって古き良きヘルマンの騎士道精神を体現するような存在だと聞く。
ボドゥさんもレリューコフ将軍は現状のヘルマンをなんとかしようと努力していると言っていた。
「けど、今のままだとヘルマンの未来は――」
そう。ヘルマンの未来は明らかに暗いんだ。僕が姉と旅をしたリーザスの街はヘルマンの街より栄えてた。
マハと旅した自由都市は、ヘルマンの都市部より、ずっとずっと活気があって明るかった。
いつかはヘルマンの貧しい片田舎の村を出て一旗あげようと思っていた。
僕もマハも腕っぷしには自信がある。普通なら道は二つ。軍に入り兵士となるか、冒険者になるか。
そして僕らはマハが基礎学校を終えると同時に荷物を整理し、ヘルマンを離れて冒険者となるため自由都市へと向かった。
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